#18 ページ18
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「私ね、翔太先輩に振られた時すごく悲しくて。辛くて。なんで振られたんだろうってずっと考えて悩んで。すごく辛かった」
翔太「……」
「でもね、そんな時に、私のそばにいてくれたのは、いつも目黒だったんだ」
「私のためにありがとう。大好きだった。でも、今の私は……、目黒のことが好きです。だから……」
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ああ、涙が溢れる。まだ泣かないつもりだったのに
我慢して。大丈夫。私なら言える
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「……ごめんなさい」
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最後ぐらい笑顔で言いたかったのに。必死に作った笑顔はきっとぐちゃぐちゃで。それでも笑顔でいたかった
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翔太「……っ、あー……振られちゃった」
翔太「……んま、分かってたんだけど」
「……え？」
翔太「Aが目黒のこと好きなのは分かってたし」
翔太「だから、ちゃんとまた好きになってもらってから告白するつもりだったんだけど。それでも無理だったかもな」
翔太「……“まだ俺のこと好き”の方に、少しだけ賭けてたんだけど、やっぱダメだったか笑」
「……」
翔太「ねぇ、黙んないでよ笑」
「ご、ごめん、」
翔太「ちゃんと伝えてくれてありがとう」
「ううん、私こそありがとう」
翔太「ところで、目黒には伝えたの？Aの気持ち」
「いや、まだだけど……」
翔太「えっ？！うわっ、お前マジ？？！」
「え？」
翔太「早く伝えて来い！！ほら！早く！！」
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急いで椅子から立たされて私をロビーの方へ向け背中を一押し
振り返れば翔太先輩は私に背を向けていた
小さく震えている肩が私の心を締め付ける
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翔太「早く、。」
「………………、翔太。ありがとう」
翔太「……最後だけ名前で呼ぶのずるいわまじで……。ほら。早く行け！」
「……ありがとう。ほんとにありがとう。」
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急いで会社を飛び出して早歩きをして駅へ向かう
こんなに道を急ぐのは初めてだ
早く会いたい。あなたに
目黒に
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作者名：相翔 | 作成日時：2020年8月9日 14時
