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うん、と小さく頷いて体重を彼に預ける。引き寄せられた先に感じる彼の息遣い。
Aと呼ぶ声に、心がこれだよ、という。今度こそパズルのピースがはまるこの感覚。
二宮くんが好きなの。
そう言おうと決意し、口を開こうとした瞬間。
一瞬のうちに、表情を百八十度変換させた二宮くんが意地悪そうに微笑む。
「あとさぁ、浮気者のAちゃんに言っておきたいんだけど」
「はぁ？浮気なんて人聞きの悪いこと言わないでもらえる？」
「自覚ないとかお前最悪だな！元カレに内緒で会うとかマジでやめろよ！お父さん、そんな子に育てた覚えはありません」
「それは…、偶然…。てかなんで知ってんの！」
「総務部のマドンナとメル友なの俺」
「…レイか」
フフンと彼が馬鹿にしたように笑う。こうなればもう、彼の独壇場だ。
二宮くんのペースにどんどん巻き込まれていく。
「俺はね、あの浮気野郎とは違うわけよ」
「…仮にも年上ね」
「うっせ、黙れよ浮気女」
「……、」
ハッ、と笑って二宮くんがさらに私を引き寄せる。少し上にある顔を見上げれば、余裕綽々に弧を描く唇。
「お前が幼稚な鬼ごっこしてる間に俺は考えました」
「何…、」
「そんなに離れるのが怖いならさ、離れなきゃいいじゃない、って」
「…ん？」
ったく鈍子ちゃんだなお前は、とわざとらしく舌打ちをされる。むっと唇を尖らせば、頭をくしゃと乱暴に掻いた二宮くんがまた口を開く。
「着いてきますか？大阪」
「え…、」
早口で告げられたのは、多分天邪鬼な彼の愛の言葉だ。…私の勘違いじゃなければ。
鏡を見なくたってきっと私は、今馬鹿みたいな間抜け面を晒しているんだろう。
ブサイクな顔だな、と鼻で笑った彼が私に向って白い息を吹きかける。
独特の煙たさにケホ、と小さく咽れば。
ばぁか、とまた彼が笑って、唇が重なった。
優しくて、意地悪な、熱。
霞んだビー玉に再び焦点が合った時、彼は更に言葉を紡ぐ。
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かお(プロフ) - ぱるるんさん» ぱるちゃん！ありがとう！番外編とか続編はありがたいことに結構言っていただけるからどうしよう…！って感じです(笑)お恐れ多いこといっぱい言うなー！恥ずかしい！って感じだけど(笑)、いつもありがとう！次回はNさんじゃないけどよかったら！！ (2016年4月5日 11時) (
レス) id: 2b1e9a8ae3 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - ももかさん» ありがとうございます！触れたら低温火傷しそうなキャラばっかりですが、そう言っていただけて嬉しいです(笑)次作はNさんではありませんが、お付き合いいただければありがたき幸せ(影山) (2016年4月5日 11時) (レス) id: 2b1e9a8ae3 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - しいさん» ありがとうございます！こちらこそお付き合いいただけて嬉しいです〜 なんというかここの二宮さんは低温火傷しそうな感じだなぁと書いていてむず痒かったです(笑)一気読み！疲れるかと思いますがよろしくお願いします〜！ (2016年4月5日 11時) (レス) id: 2b1e9a8ae3 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - ずんさん» こちらこそおつきあいありがとうございました！少ないキュンでしたが…この2人のキュンを配給できてよかったです。次作もお付き合いお願いします！ (2016年4月5日 11時) (レス) id: 2b1e9a8ae3 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - (名前)ていくさん» こちらこそお付き合いいただきありがとうございました！甘いんだしょっぱいんだか、不思議なカップルでしたが…(笑)気に入って頂けたなら書き手冥利につきます。笑 (2016年4月5日 11時) (レス) id: 2b1e9a8ae3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かお
| 作成日時：2016年2月21日 17時
