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「んじゃあそろそろ帰るかぁ」
「そうっすね。じゃあ今日は翔さんのおごりで」
「はぁ！？何でだよ！」
「Aに色目使ったからね」
「使ってねぇわ」
ギャンギャン二人でわめいていたものの、結局翔くんがお会計をしてくれる。
これが年上の余裕だわ、とクイっと口角を上げた翔くんはそのままタクシーを捕まえてさっさと帰っていった。
残された私と二宮くんは、冷たい夜風に吹かれながら、ぷらりぷらりと夜の道を歩く。
何も言わなくても目的地は同じだ。
カツンカツンと私のヒールの鳴る音が響く。
1度だけ、コツンと手と手が触れた。
私より低いその体温に、フフ、と声がもれた。
「ただいまぁ」
「はい、おかえり」
「しっかし相変わらず狭ぇ玄関だな」
「締め出すよ？」
目の前に家主がいるにも関わらず毎度懲りずに同じ悪口を残して、リビングへと進む。
BGMの代わりとなるテレビの電源を入れれば、通販の宣伝番組が掃除機の宣伝をしていたところだった。
それを「いらねー」とクスクス笑いながら、二宮くんが私の方を見る。
「開ければ？」
「…何を？」
「馬鹿か。翔さんのやつしかねーだろうが」
「…あぁ！」
バッグからさっき翔くんにもらったお返しを取り出す。
包装を解く瞬間が、1番楽しい気がする。
「……あ、」
「あのおっさんはさぁ…、」
ワクワクしながら包みを取れば、2人の前に現れたのは。
デザイン重視のこぶりのペアのマグカップ。
2人で顔を見合わせて、カップを見つめて。それをそろりそろりと慎重に食器棚に仕舞う。
食器棚に新しく仲間入りしたカップを見つめて、ニヤリと笑って、夜が更けていく。
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かお(プロフ) - ぱるるんさん» ぱるちゃん！ありがとう！番外編とか続編はありがたいことに結構言っていただけるからどうしよう…！って感じです(笑)お恐れ多いこといっぱい言うなー！恥ずかしい！って感じだけど(笑)、いつもありがとう！次回はNさんじゃないけどよかったら！！ (2016年4月5日 11時) (
レス) id: 2b1e9a8ae3 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - ももかさん» ありがとうございます！触れたら低温火傷しそうなキャラばっかりですが、そう言っていただけて嬉しいです(笑)次作はNさんではありませんが、お付き合いいただければありがたき幸せ(影山) (2016年4月5日 11時) (レス) id: 2b1e9a8ae3 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - しいさん» ありがとうございます！こちらこそお付き合いいただけて嬉しいです〜 なんというかここの二宮さんは低温火傷しそうな感じだなぁと書いていてむず痒かったです(笑)一気読み！疲れるかと思いますがよろしくお願いします〜！ (2016年4月5日 11時) (レス) id: 2b1e9a8ae3 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - ずんさん» こちらこそおつきあいありがとうございました！少ないキュンでしたが…この2人のキュンを配給できてよかったです。次作もお付き合いお願いします！ (2016年4月5日 11時) (レス) id: 2b1e9a8ae3 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - (名前)ていくさん» こちらこそお付き合いいただきありがとうございました！甘いんだしょっぱいんだか、不思議なカップルでしたが…(笑)気に入って頂けたなら書き手冥利につきます。笑 (2016年4月5日 11時) (レス) id: 2b1e9a8ae3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かお
| 作成日時：2016年2月21日 17時
