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放課後、約束通り紫耀を家に招き入れ勉強を開始する。お母さんは買い物に行くとの手記とおやつのドーナツを置いて出掛けたようだった。




残念ながら私は自分のおやつを誰かにやるほど優しい性格ではないため、冷蔵庫にそっと直して自室で待っている紫耀の元へ向かう。




既に机の上に資料を広げており、準備万端とでも言いたげな顔で此方を凝視していた。早く勉強をしたいのだろうか。






『A!俺ここの問題だけ教えてほしいねん』






渡された紙を見てみると、それはまたもノートの切れ端で、でかでかと“「私はあなたを愛しています」を英訳しなさい”と書かれてあった。




お前宿題とか絶対嘘だろ。ただこれやりたかったがために家来ただろ。と、色々言いたいことがあるがここはグッと堪えて深呼吸をする。






「……う〜ん、これは私もわかんないわ」

『絶対嘘やん!教えてやぁ〜』

「しつこいと嫌われるよ」

『やだ、嫌いにならんといて』






観念したのか、そっと紙切れをゴミ箱へ捨てベッドに寝そべる。紫耀はベッドの上に置きっぱなしにしてあった少女漫画を手に取り、ペラペラと捲っていく。私のベッドだぞこの野郎。






『なぁ〜Aはこういうことされたらキュンキュンするん?』

「こういうことって?」

『ん!』






そう言って見せてきたのは、キスシーンだった。確かにこういうのはキュンキュンするが、それは好きな人にされた場合のみだ。






「まぁ……でもキスはさ、好きな人とじゃないと嫌だよ」

『俺とキスできる?』

「できない」

『じゃあ俺のこと嫌いなんや』

「好きだよ」

『じゃあキスしよ』

「幼馴染みとして好きなの!」






そう言えばまた頬を膨らませてムスッとした表情をする。その顔すれば何でも許されると思ってるのかお前は。




呑気にツッコミをしているといつの間にか紫耀の顔が間近に近づいているのがわかり、慌てて距離をとる。油断しすぎた。






『あと少しやったのに……』

「引っ張り出すぞ」






こんなことになるんなら家に入れるんじゃなかった。

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も。(プロフ) - みるくプリンさん» お褒めのお言葉ありがとうございます。面白いと感じていただけたようでよかったです。自分の想像力をフル回転させながらお話を練った甲斐があります(笑)是非これを機に少しでもキンプリを知っていただけたら(笑)コメントありがとうございました! (2019年8月22日 11時) (レス) id: 677285a89c (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - はじめまして!面白くて一気読みしました。実はキンプリ詳しくないんですが、めっちゃキュンとしました。これからも頑張ってくださいっ(*´∀`) (2019年8月22日 6時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:も。 | 作成日時:2019年8月15日 5時

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