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新学期に必ずあるかなり面倒くさい始業式を終えて、HRも適当に聞き流して、私と紫耀は隣に並んで帰路を歩く。最早馴れた光景だ。
くだらない世間話をして盛り上がって、家の前につけばお互い別れを告げて家に入る。これがいつも通りのパターンなのだが、今日は違った。紫耀がいきなり足を止めたのだ。
「紫耀？どっか具合悪いの？」
『いや、めっちゃ元気やけど、ちょっと』
「ちょっと、何？何もないなら早く帰ろうよ」
『あのさ、Aは俺のことどう思ってるん？』
突然の問いかけに多少驚きながらも、う〜んと声を出し、考える。紫耀のことをどう思っているか、今までそんなことを考えたことがなく、ただの幼馴染みとしてしか認識していなかった。
「……幼馴染み、かな」
暫く間をおいて答えるが、紫耀は此方をじっと見つめたままで何も反応を示してはくれない。そっちから聞いたくせに、何も答えないのかこの野郎。
『……俺は、Aのこと幼馴染みやて思っとらんから』
「は、え？どういうこと？絶交っていう意味？」
『ちゃうよ。俺は、Aのこと、異性としてみてる』
「……つまり？」
『俺、ずっと前からAのことが大好き』
突然放たれた意外な言葉に、口をポカンと開けて呆気にとられていた。とてつもなく間抜けな顔をしているであろうことは、自分でもよくわかる。
紫耀が私のことをそんな風に思っていたとは微塵にも考えていなかった。寧ろ、紫耀もただの幼馴染みとしてずっと一緒にいたのだと思っていたが、どうやらそれは違ったらしい。
『返事は明日ちょうだい。またな』
「あ、うん。また明日」
それだけ言うと、お互い同時に家に入った。まだ私の頭は混乱に陥っていて、お帰りと母に声をかけられていたことさえも気付かなかった。
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も。(プロフ) - みるくプリンさん» お褒めのお言葉ありがとうございます。面白いと感じていただけたようでよかったです。自分の想像力をフル回転させながらお話を練った甲斐があります(笑)是非これを機に少しでもキンプリを知っていただけたら(笑)コメントありがとうございました！ (2019年8月22日 11時) (
レス) id: 677285a89c (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - はじめまして！面白くて一気読みしました。実はキンプリ詳しくないんですが、めっちゃキュンとしました。これからも頑張ってくださいっ(*´∀`) (2019年8月22日 6時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：も。 | 作成日時：2019年8月15日 5時
