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ゆっくりと生徒席に戻りながら、さっきの岸くんの言葉を頭の中でリピートする。岸くんが私のことを好きだと、一体誰が思っただろうか。




“じゃあ、またあとで”という岸くんの言葉で一旦戻ってきた。告白されたことに関してはもちろん嬉しい。しかし、胸に何かが突っ掛かっているような、そんな気分になる。




気が付けば、次は紫耀の走る番となっていた。さすがは運動神経抜群の紫耀。あっという間に差をつけて先頭へと上り詰める。




さっとカードを引くと、嬉しそうに顔を緩ませてガッツポーズを決めていた。何を引いたのかなんて考えずともわかる。紫耀は勢いよく此方へ走ってきて、私の手をとる。




今日で何回走っただろうと考えているうちに、ゴールしていた。速すぎてゴールしたことに気付くのに、少し時間がかかってしまった。






「で、あんた何のカード引いたの」

『そんなん聞かんでもわかるやろ?好きな人!』

「だよねぇ……」

『てかさ、岸くんもAのこと好きやったんやなぁ』






普通、恋敵が現れたとなると焦るものだろう。しかし紫耀は焦ることもなく、ただただ笑っていて、まさに余裕の表情を浮かべていた。






『さっきな、岸くんが俺んとこに来て「俺、Aちゃんのことが好き」って宣戦布告されてん』

「ふーん……そうなんだ。焦ったりしないの?」

『だって、Aは俺のこと好きやろ?』

「幼馴染みとしてね。てか、もしかしたら私が岸くんのこと好きになる可能性だってあるでしょ」

『えっ……そんなん嫌や!』






余程自分に自信があったのだろう。私が岸くんのことを好きになるかもしれないという可能性すら考えていなかったのだから。




ぶつくさ文句を言っている紫耀を無視して、また生徒席に戻る。一体何回往復したことだろう。

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も。(プロフ) - みるくプリンさん» お褒めのお言葉ありがとうございます。面白いと感じていただけたようでよかったです。自分の想像力をフル回転させながらお話を練った甲斐があります(笑)是非これを機に少しでもキンプリを知っていただけたら(笑)コメントありがとうございました! (2019年8月22日 11時) (レス) id: 677285a89c (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - はじめまして!面白くて一気読みしました。実はキンプリ詳しくないんですが、めっちゃキュンとしました。これからも頑張ってくださいっ(*´∀`) (2019年8月22日 6時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:も。 | 作成日時:2019年8月15日 5時

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