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手越side
「な…にが?」
手「Aのこと、独り占めしたい」
そう言うと、Aは俯く
「……私、祐也のものだよ?」
Aはそう言ったけれど、少し躊躇したように見える。
手「いや…いいんだよ?まだ付き合ったばっかりだし。だけど、Aは俺を好きになる気あるのかなって思ったんだ」
我ながら最低な言葉だ
こんな問い詰めるようなことがしたかったわけじゃないのに。
「あるよ……」
今度は悲しそうに言った。
まるで、まっすーへの気持ちをなかったことにするのを拒むように。
その瞬間、俺じゃだめなんだなって悟った
どうしたって、この子はまっすーが好きなんだ。
でも、それなら
せめて今だけは、俺の腕の中にいてもいいよね
手「A」
少し怯えているAを、思い切り抱きしめる。
手「好きだよ」
Aの柔らかい肩に顔をうずめる。
「手越くん……」
甘い声で俺を呼ぶ
Aにその気がないのも怖がってるのも気づいてるけど
お願い、これが最後だから
今だけは
俺を見て。
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作者名:りとる | 作成日時:2017年3月25日 14時