45話 ページ45
「ねーA。一緒にお散歩でも行こー?」
さっきの眠そうな表情や声は何処へやら、爽やかな声と顔に戻って、そんな話をしてきた。
お散歩って言い方が可愛い。
なんでも、「お」を付けると可愛い説があるよね。
『いいよ。』
そう言うと、顔をぱぁぁっと明るくさせ、ぴょんっと飛び跳ねる。
ふふ、可愛いなぁ。
「A、さっきのこと怒ってるかもって思ったから、いいよって言ってくれるか心配だったんだぁ。よかった!」
『まさか。そんなことで怒んないよ?いいよ、たまには一緒に寝坊しよ?』
「Aならそう言ってくれると思った。さっすが、僕の彼女」
改めて、彼女だって思うと、ちょっと照れるな。
薄めの上着を羽織って、「Aー?行くよー?」と、声を出するぅとに、ついて行った。
・
「本当にみんなひどいんですよ!!罪をなすりつけてくるんです!」
「みんなリコーダーうまくて、驚きました…!」
2人並んで歩いている。
るぅとは、幸せそうにメンバーのことやりすなーさんのことを話すから、私もその幸せに寄り添うよう、笑顔で相槌を打った。
喜怒哀楽が激しくて、表情がコロコロ変わる、そんなところがまた可愛い。
「あっ、僕ばっか話しちゃってた。ごめんね?」
『ううん、るぅと表情変わって可愛いし、お話とっても面白いから、夢中で聞いちゃってた。んーん、私は今日は聞く係。』
るぅとは、小さく「A…」と、私の名前を口にし、「ありがとう。」そう言って太陽のような笑顔をこぼした。
今日は昨日とは大違い、春らしい晴天で、ポカポカ陽気。
お散歩するのにうってつけ、家族連れやカップル、老人などもたくさん歩いていた。
こんな青空の下じゃ、悩み事とかも全部吹っ飛んでいっちゃうなぁ。
私の悩み事なんて些細なこと、何万人もの前へ立つるぅととはスケールが違かった。
でも、1つだけ___
「A?」
『っあぁ。ごめん、ぼーっとしちゃってた。』
「…そっか。」
心配げに頷くるぅと、いやいや、全然そんな心配しないで。
ただ私の気持ちだけの心配だから。
「A、自分のこと後回しにしてない…?大丈夫?」
『えっ?うん、大丈夫…』
「その顔、大丈夫じゃないって。聞くよ。」
『っ大丈夫!……あ。』
るぅとの寂しそうな瞳が、私の不安な表情を写していた。
そんなに、顔に出てたんだ。
『ごめん、私___
婚約、無理だ___』
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ちはや(プロフ) - さやか★さん» そうなんですね笑笑 私も、「ちはやぶる」と聞くとドキッとしちゃいます笑 (2020年4月15日 8時) (レス) id: c149090f68 (このIDを非表示/違反報告)
ちはや(プロフ) - yuinaさん» ありがとうございます(*´-`)私は黄色くんを青色くんに変換して読んでいました笑 コメントありがとうございます! (2020年4月15日 8時) (レス) id: c149090f68 (このIDを非表示/違反報告)
さやか★(プロフ) - 私の名前しおりなので(本名)ちょっとびっくりしちゃいましたww (2020年3月29日 17時) (レス) id: 37d2c41bad (このIDを非表示/違反報告)
yuina - やばかった、、めちゃくちゃキュンキュンしましたー!るぅとくん推しなので幸せです! (2020年3月21日 12時) (レス) id: cfa37aa691 (このIDを非表示/違反報告)
千颯(プロフ) - るぅあさん» わわ、ありがとうございます(*´-`) 私も読み返そっかなぁって思っています♪(´ε` ) (2020年3月16日 12時) (レス) id: c149090f68 (このIDを非表示/違反報告)
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