十二話 ページ31
スマイルの入れてくれた珈琲を口に入れる。昔よりも入れ方が上手になったのか、それは凄く美味しかった。本人には感想は伝えない、何故かと言うと今日ここに来たのはお茶会をするためではないのだ。
私はコーヒーカップを置き、手元の紙に読める程度の雑な字を書く。
〈いきなり訪ねて悪かったわ。とりあえず簡単に話すから。
まず1つ目。一週間前だけどきりやんと接触した〉
「ああ、知ってるよ。新人育成期間の時だろ。」
〈知っていたの？〉
話すのが一番躊躇われる話を最初に持ち出すことによりあとの話を簡単にできるようにしようと思い、きりやんの話を持ち出したのに、スマイルは私がきりやんと接触したことを知っていたなんて拍子抜けだ。
「俺の話ともそれ関係するからついでに話すぞ。
まず初めに、この前の幹部会議でAは本当に死んだことになった。」
〈本当に？今までは曖昧だったってこと？〉
「そうだ。A、お前シャークんの特殊魔法覚えているか？」
シャークんの魔法。確か…
〈受信と発信だったはず。受信は全然使えなくて、発信ばかり使っていたけれど〉
「そう、その受信を使ってシャークんはお前の気配を感じることがあった。
気配はどれも薄くて全部違うものだったけど、Aが来る数日前くらいにシャークんが感じ取った気配が今までと比べ物にならないぐらい大きな気配だったんだよ。
今までAじゃなかったからみんな半信半疑だったけど、シャークんが今回のは今までよりもデカいって言って聞かなかった。
だから俺達は、今回が一番大きいならばこれが違うとなったらAはもうこの世に居ないということにしようって決めたんだ。
居ないかもしれない幼馴染を追い掛けるのはストレスが半端ないからな。」
最後に零れた言葉は実際スマイルが体験してわかったことなのだろう。居る人を探すのといないかもしれない人を探すのでは精神負担の差が大きい。そんな中私をずっと探していてくれた幼馴染達はどれほど必死に私を探していたのだろう。
十三話→←十一話〈バグ更新分、19日6時頃に更新した分です〉
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黒灰白有無％(プロフ) - やっぱり面白くて大好きです！約2年前から読ませていただいていて其れから今迄少なくとも20周はしてるほど大好きで、消失系の小説で幼馴染設定はあまり見たことがないので嬉しい?です！！気が向いたらでいいのでまた更新をまってます！これからも応援しております！！ (8月6日 0時) (
レス) @page35 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
愛流 - ストーリーが全然飽きないしすごい面白いです！！更新ゆっくりでいいので待ってます！頑張ってくださいっ！ (2022年8月2日 15時) (レス) @page35 id: f100bc9df8 (このIDを非表示/違反報告)
柿 - っあ〜面白すぎる…更新頑張って下さいね! (2022年7月30日 0時) (レス) id: 02b490d08e (このIDを非表示/違反報告)
スカ一(プロフ) - つゆさん» こんにちは、コメントありがとうございます…！更新頑張っていきます…！応援メッセージありがとうございました！ (2021年10月11日 15時) (レス) id: c3f5308968 (このIDを非表示/違反報告)
つゆ - とっても面白いです、、！五感消失クラフト大好きなので、もぅ、、神ですね！これからの展開が気になる…更新頑張ってください。応援してます！！ (2021年9月22日 23時) (レス) @page34 id: 5d979c15e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾄｸﾆﾍﾞﾂﾆﾅﾆﾓﾅｲﾖ | 作成日時：2021年9月14日 13時
