二話 ヒョウガ ページ3
(開店までは〜…まだ時間があるな)
時計に目をやり、そんなことを考えながら先程京くんから渡されたチョコケーキを食べ続ける。
(あ、サレンちゃんが来た)
バックヤードの少し前の方を見ると、サレンちゃんが来るのが見えた。
「お、おはようございます!今日も頑張りますねっ!!」
サレンちゃんがそう挨拶をすると、先程キッチンに戻ったばかりの京くんがやって来た。
そしてその奥から店長も。
京くんがサレンちゃんの近くへ行き、話している。
数秒後…
サレンちゃんが京くんに渡されたであろうフレンチトーストをもってこちらの方へやって来た。
私のとなりに座り、フレンチトーストの乗った皿を机に置く。
…あれ?何か足りない。
「フォーク無いですよ?どうするんですか?」
声をかけると、サレンちゃんはハッとした表情になり。
「えっと…取りに行ってくる!」
と言い、立ち上がりかけたが…
「はい!相変わらずドジっ子なんだから…」
と、カイトくんがフォークを渡していた。
するとサレンちゃんは、ありがとう!と言い、お礼としてカイトくんにチロルチョコを渡した。
カイトくんは大喜びでチロルチョコを受け取っていた。
(若いっていいな〜)
と、訳のわからないことを考えながら黙々とチョコケーキを食べ続けた。
(最後の一口〜)
少しだけ皿に残ったチョコケーキを食べ、京くんに渡されていた料理の三品目の皿に手をかける。
そこで、思い出した。
(あれ?昨日キッチンの冷凍室の床に青の氷出したまま寝た気が…)
そういえば昨日冷凍室の温度下げるために赤と青の氷出してて…赤は溶かした気がするけど…青はどうしたんだっけ?
嫌な予感がする…が。
(ま、いいや)
私の性格のめんどくさがりが発動し、もう氷のことなどどうでもよくなってしまった。
(いや…でも…確認だけ?…うーん)
数秒間考えた結果。
「よし…」
席を立ち、キッチンの方へ歩いていった。
キッチンに着き、冷凍室の扉を開けると…
「あー、やっちゃった…」
大方予想どうりに冷凍室の床は青い水で埋まっていた。
「…」
ガチャ
そっと冷凍室の扉を閉め、何も見なかったことにする。
席に戻りまた料理を口に運び始めた。
(今日
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nekoarisu(プロフ) - 更新しましたー! (2020年9月27日 13時) (レス) id: 322193fd57 (このIDを非表示/違反報告)
nekoarisu(プロフ) - 更新します! (2020年9月27日 12時) (レス) id: 322193fd57 (このIDを非表示/違反報告)
階梯(プロフ) - 更新しました! (2020年4月17日 20時) (レス) id: e3869869dc (このIDを非表示/違反報告)
階梯(プロフ) - 更新します! (2020年4月17日 19時) (レス) id: e3869869dc (このIDを非表示/違反報告)
影の黒鷺 - 更新しました。いろいろ勝手な事しちゃったのでダメだったら言って下さい。 (2020年4月17日 18時) (レス) id: 4d7a8fb4ac (このIDを非表示/違反報告)
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