【募集企画】秘密の孤児院【本編】

恐怖と興味【深雪】 ページ41

……聞いてしまった。
近くの廊下を通りかかったら、肝試しというキーワードを聞いてしまった。
肝試しだと?馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿。

死人が出るよ龍斗さんやめてやめて。
強制参加とか本当にやだやだ。

お化けとかゾンビはまだいいけどさ、読書時間は！?
私の読書の権利は！?

……あ、でも龍斗さんの場合……

『あ！肝試し、強制参加☆』

ってなる気しかしないんだけど。
わー逃げよ逃げよ。

あれ?あの女の子誰だろう?
見たこと無いなー、新しい子?小学生?

……入ってみよ。何かあったら逃げよ


「やまと、元気?風邪治った?その子誰?というかめっちゃ狭くない?」

「俺は元気！完全復活！」

「はじめまして、かな?」

「おい、みゆき無視すんなよ〜！」

「私の妹の秋華。これから一緒に暮らすことになったの」

「秋華です。よろしくお願いします！」

「紗良さんの妹さんかぁ。確かに似てるねー、よろしくね。あ、私は深雪」

っというか本当に狭い……
みんな出ようとしてるところに入ってっちゃったからなぁ。

あ、そうだ。とっとと逃げなくちゃ……

「あ！肝試し、強制参加☆」

あーやだやだやだやだ。
勘がいいと損するわー。
読書権利消滅だー。やだやだやだ。

興味で釣られて恐怖に落とされたー……しんど。

龍斗さん本当にヤバい。

あーせめてお化けsideでありますように。

オバケなんてないさ　【大和】→←なんか知らない間に【華海蘭】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す