言わない関係 (ページ7)

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お腹いっぱい沖縄料理を楽しんだ俺らはホテルに戻った。

濱｢ほな、おやすみ～！｣

それぞれの部屋に戻っていく。

その時

照｢淳太くん！ちょ、話ええ？｣

淳｢おん、ええけど。どないしたん？｣

俺らは近くのビーチに移動した。

辺りには誰もいなくて、とても静か。

遠くの方でまだ東京では聴けない蝉の声が聞こえる。

空には満天の星空。

海に光る星が写って昼の海とはまた違う幻想的な雰囲気を放っていた。

景色に見とれながら砂浜に腰を下ろす。

すぐ隣に照史も座った。

淳｢きれいやなぁ……｣

自然と呟いた。

2人でボーッと海を眺めてどれくらいの時間が経っただろうか。

照｢淳太くん、｣

照史が口を開いた。

淳｢ん？｣

照史はさっきからなにか話したそうだった。

なにかそれが普通のことではない、
大事なことなのだとも分かっていた。

眉毛をいつもより八の字にして俺を見ている。

照｢淳太くんさ、俺になんか隠してることない？｣

俺はドキッとした。

淳｢なんやねん、急に｣

照｢あるやんな？｣

照史は責めるとは程遠いまぁるい声で聞いてきた。

思いっきり心の内を全て委ねたくなるような声。

それは目の前に広がる海と同じくらい
寛大な優しい口調だった。