言わない関係 (ページ4)

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初めて重岡に会った時、

あいつは先輩の俺に緊張していて
いまのあの無邪気な笑顔も
俺の前だとそんなに見せてくれず……

でも帰り道一緒だったり
一緒にレッスンしたりしていくうちに
すぐに打ち解けた。

かわいい後輩

初めはそんなかんじだった。

ある日、Jrのコンサートの打ち合わせがあった。

Jrのなかでも年上組の俺と照史が
打ち合わせに参加することになった。

日に日に本番も近づいて準備も
大詰めに差し掛かったとき
俺の担当してたブロックの衣装が
発注していたものと違うものが届いた。

スタッフさんもいろいろ動いてくれたけど
もう本番には間に合わなくて仕方なく
その衣装で出演する方向になってしまった。

俺は自分でデザインしたこともあり
かなり落ち込んだ。

周りの同期や後輩が華々しくデビューしたり、
友達も社会人として頑張っていく中、
俺はこのままデビューを夢みてJrを続けていいのか……

これからの将来に悩んでいた時期でもあったから、
その衣装の件は当時の俺にはかなり
ダメージがでかかった。

自分に非がないと分かっていても、
やっぱりなにをやっても上手くいかない……
と、なにかと自分の自信の無さに繋げていた。

仕方ないよな、そう自分に言い聞かせ
帰ろうとしているとある会議室から

｢なんでなんっすか！｣

？？？