時計屋さん、休憩時間です。3【赤葦京治】

1時間10分 ページ10

貴「...」









人々で煮えくり返る私のバイト先。









この前の行列の倍以上あるな...






黄色い歓声で私の鼓膜はやばいです。






て 、店長〜！









凶暴化した女子ってめちゃくちゃ怖え。









瞬間、









誰かに後頭部を強く殴られた。









貴方「....あ"っ...！？がっぁ...しさ...」









あーあ、なんでこんなことに？









...ゆっくりと私は、意識を手放した。









はっ、と気づくとそこは暗い暗いひとりぼっちの場所だった。






でもなぜかそこは居心地よくて、









ずっとここにいたいな、とさえ思った。









頭のなかを駆け巡る雑音さえ心地よいとおもえた。








『...はぁ？』




『ｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷｼｬｷ』




『気持ち悪い。』









この会話ってさ。









＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿あの子の声だ。









嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ




怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い



私の存在を消さないでっ....









誰も....助けてはくれないんだ....





誰も....私の味方なんかじゃない。







自分のためだけに生きてるんだ。






でもっ、







そうやって考えている私が一番＿＿の？









自分のことが大嫌いだ。







自己嫌悪の輪廻をひとりぼっちで廻ってたんだ。









赤「Aさんっ....！」









うっすらとした、意識のなかで









最初に耳に入ってきたのは赤葦さんの声だった。









あれ、赤葦さんって









誰だっけ...？

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