君が為【芥川 龍之介】

番外編大晦日 ページ26

ーーAsideーー
今日は大晦日。ポートマフィアの大掃除をする事になった。

でもそれだけでは無くて、おせち料理を作る担当もいる。

私と樋口さんと紅葉姐さんがその係だ。

樋口さんには事前に数の子の塩抜きやらをやって貰っていた。

私は今、栗金団を作る為にサツマイモを裏ごししている。

そして紅葉姐さんは時々黒豆の様子を見乍、伊達巻を焼いている。

樋口さんは今海老の下処理をしている。

『サツマイモの裏ごしって思いの外力が要るんですね。』

「そうじゃのう、出来たら栗は冷蔵庫の上から2段目に有るから混ぜておいてくれ。』

「海老の下処理終わったので尾崎幹部、茹でるのお願いします。」

「了解じゃ。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ーーNo sideーー
所変わって此方は男性陣。要らないものなど一斉に処分をして居る。

「おい芥川ァ、此処に有る奴皆んな羅生門で食ってくれ！」

「はい…」

(僕の羅生門は粗大塵処理機では無いのに……寒い…)

芥川の悪食こと羅生門は粗大塵処理機にされていた。

ドサドサドサッ…グシャァ

ゴミ置場には此の音がずっと流れていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ーーAsideーー
「後は詰めるだけじゃな。」

「特に大きな失敗も無く出来て良かったです。」

『なかなか美味しそうに出来ましたね。』

おせちは全て作り終わった。後は重箱に詰めて終わりだ。

「詰めるのは私がやっておくでの。Aはゴミを捨ててきておくれ。
面白いものが見られるぞ？樋口、お前は後片付けを始めてくれ。」

「『了解しました！」』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『樋口さん、ゴミはもう無いですね？』

「ああ、捨ててきていいぞ。」

『はい。』

ゴミ置場へ向かった。

マフィアにキッチンがあるとは…

ゴミ置場に近づいて行くとドサドサドサッ…グシャァと言う音が聞こえる。

グシャァに聞き覚えがあると思った。

近づいて行くと、芥川さんが羅生門でゴミ処理をしていた。

『芥川さん？何故此処でゴミ処理を…』

「上からの命令だ、仕方がない。」

『…その…お疲れ様です…』

「ああ、そう言えばお前は何を作ったんだ？」

『栗金団と磯香巻きです。』

「そうか。」

『？はい。頑張って下さいね。』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ーーNo sideーー
こうして大掃除は終わった。

除夜の鐘が鳴り、年が明けた。

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