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そして約束の次の収録の日。
風波「Aちゃん!!おつかれ〜」
『あ!里帆ちゃんおつかれ!!』
風波「じゃあ、行こっか!!」
私たちの他にも、所々友達という関係と呼べるようなグループや会話が飛び交っていた。
男女混合、若い子だけ、大人しそうなとこ、めちゃめちゃ盛り上がっているとこ……
なんだか学生生活をもう一度やっている気分になるな。
せっかくこうやって集まれたからもっと仲良い子、話せる人が増えたらいいな……
「『かんぱーーーーい!!!』」
『あ、次の収録の日は別々なのか……』
風波「もともと一人一人のセリフは少ないもんね〜
今日も全員はいなかったし、仕方ないか(汗)」
『また、被った時に他の人も誘ってみよ!』
風波「うん!いいね!!じゃあまた!」
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今日は、里帆ちゃんとは別々になってしまった収録。
もっと話せる人作らないとちょっと浮く気が……
「あのー岡田さん、今日は1人なんですか?」
ふと顔を上げると10代であろう女の子が3人。
『ん?あ〜そうなんですよね(汗)』
女の子達が顔を見合わせる。
「じゃあ、こっちで話しません?」
声をかけてもらえたこと、名前を覚えてもらっていることは嬉しかった。
でも……なにか、怖い
「岡田さんって、看護師もやってるんですよね?」
「え、めちゃくちゃ中途半端じゃないですか〜」
「そんななのに、たまたまオーディションに受かったからって、ラジオしてたりしますよね〜」
中途半端……
言い返してやろうかと思ったが、向こうは年齢的には年下なわけだし、大人気ないかな……なんて思ってしまって、愛想笑い。
「正直真剣に声優になりたいって思ってる私達の邪魔なんですよね
看護師って言う立派なご職業になれるんだったら
私たちのチャンス奪わないでほしいんですけど」
「誰もはっきり言わないだけでみんな思ってますよ。
声優に対しても看護師に対しても中途半端ですよ。
だって声優になりたいけど不安定だから、看護師って保険ですよねww」
「声優、辞めても困らないじゃないですか〜
最近看護師声優ってイメージが強いからって調子乗らないでくださいねww
そんなのすぐに誰も興味なくなるんで!」
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作者名:りゅか | 作成日時:2020年5月2日 2時