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夜勤の仮眠休憩中。
……あんまり眠くもないし、家に帰ってゆっくり寝ればいいやと、仮眠はせずに台本を開く。
『ーーーーーー』
『ーーーーーーーーー』
さすがにしっかり声は出せないけど、イメージトレーニング。
初めてのちゃんとしたお仕事なのだ。
絶対迷惑はかけたくない、どれだけ練習しても足りない。
武川「仮眠中にごめん!おかちゃん!!!
ちょっと忙しくて、後で休憩回すから出てもらっていい??」
この人は私の看護師の先輩である武川 美優さん。
武川さんも私と同じ夜勤専従だから1番一緒になることも多く、頼りにしている先輩。
武川さんには声優としての仕事の話もしていて、よく相談にも乗ってもらう。
武川「あ!台本読んでたのか!!
とりあえず、お願い出来る??」
『はい。今行きますね!』
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
武川「お疲れ様〜!!!」
『お疲れ様ですー……』
結局あの後あんまり休憩は出来ないほどバタバタして夜勤明け。
いまは武川さんと一緒の時の日課になりつつある朝カフェ。
武川「最近、もう一個の方の仕事の調子はどう??」
『やっと最近キャスト公開されて!!
実はこのアニメに出演することになったんです〜!!』
武川「え!!おめでとう!!!!!
うわぁ……認められてきてるの、嬉しいね〜!!」
『はい、大変ですけど、凄く今楽しいですww』
武川「うんうん。結構この1年とかは辛そうだったから、本当に良かった〜
私も頑張らないとね!!!」
武川さんは、看護師やりながら、漫画家を目指している。
2人で盛大な夢を語った時は
いつか武川さんが書いた漫画のキャラに私が主役で声当てられたらね!!なんて話をして笑ってた。
半分くらい冗談ではあるが、本当にそうなればいいとも願っている。
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作者名:りゅか | 作成日時:2020年5月2日 2時