九十四話 猗窩座視点 ページ3
だが、人は死ぬ。脆い。弱い。鬼にならないからAも死んでしまう。
俺はそれが耐えられない。だからAに強いまま死んでくれと言った。
Aは元気よく拒否した。
俺はその返答を聞き、素早く破壊殺・空式を放った。
だが、Aは見たこともない術で俺の攻撃全て受け流した。
俺は凄いと感心しながら、拳に力を込め放った。
素早い俺の攻撃に反応できず、Aは俺の攻撃を受け吹っ飛んでいった。
杏寿郎の焦った声が聞こえる。それもそうか。好いている女子が、攻撃を受けてしまうのは心が痛むだろう。だが、それは俺にはどうでもいいことだ。
よろりと立ち上がったAは、狐の面が壊れ鼻から血を流していた。
だがそれよりも俺は驚いた、Aの左目に薔薇が咲いていたのだ。とても綺麗な赤い薔薇だ。
そう思った瞬間、Aは再び妙な術を唱えた。すると、怪我がたちまち消え俺の当たった攻撃などなかったかのように綺麗に消え去った。
なんと言うことだ…鬼ではないくせに傷が治るのか！あぁ、面白い！実に面白いぞA！
あ「雷の呼吸。壱ノ型。霹靂一閃20連！」
俺は素早くAの技を避けた。雷の使い手は一度会ったことがあるが、こんなに早くはなかったな…。
そう思ったのも束の間、Aは素早い判断で動き何かを唱えた瞬間、見たこともない模様が宙に出現しそこから凄まじい勢いの光が出てきた。
しまった！これはまずい！
俺は避けようと動いたが、一発だけ当たってしまった。
左半分が瞬時に消し飛んでしまう程の、凄まじい攻撃だ。
俺はその光の動きを良く見て、素早く避けた。
そしたら、怒った顔をしたと思ったら沢山の技を打ち込んできた。
見たことない技をいっぱい放つAの動きは、素晴らしくそして強く綺麗だった。
あぁ…杏寿郎の至高の領域をも超えるその強さ、これが男であったらもっと最高だったんだがな。
ふと疑問に思った。Aはこんなにも技を放っているのに、何故息一つ乱れていないんだ？
人間であれば誰であろうと、こんなにも技をだし戦闘を続ければ息が乱れるはずなのだが…。
俺は、Aにその疑問をぶつけた。Aは明後日を見るような目で、神様直伝の呼吸法なのだと、辛い修行だったと言った。
間抜けな顔で答え応えるため、俺は思わず引いてしまった。女子がする顔ではなかった。
Aはもう少し女としての自覚を持つべきだな。
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月夜美(プロフ) - 桃雲さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年12月1日 16時) (
レス) id: d54d80dc9c (このIDを非表示/違反報告)
桃雲 - 初コメ失礼します！この作品、とても面白いです！いつもわくわくしながら読んでます！体に気をつけて、更新、頑張ってください！ (2020年12月1日 16時) (レス) id: 145e1f75d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月夜美 | 作成日時：2020年11月27日 19時
