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1話 ページ1

夜空に浮かんだ大きな満月が都心の高層ビルを照らす中、四台の装甲車がゴオォォォ…と轟音を響かせながら月島川に架かる橋を渡った。
封鎖された道路には誘導灯を持った警察官が立ち、所定の位置に装甲車が停まると、大きなタイヤの脇から車体を固定する脚が伸びて道路に着地した。

『4号、固定完了!』

『こちら2号、固定完了!』

『3号車、固定OK』

『1号車、完了!』

作業員から無線を受けた隊員は、指令車から外に顔を出した。

「警部!全車配置につきました!」

報告を受けた中森銀三が、「うむ」とうなずき、無線機を取り出す。

中森「突入隊!中の様子は?」





宝石店に突入した隊員が懐中電灯で制御盤を照らすと、複数のコードが無残にも切られていた。

「警部に言われたとおり、全てのセキュリティがやられています」

中森『例のダイヤは?』

隊員らは照明が消された薄暗い宝石店内を移動し、懐中電灯で次々とショーケースを照らした。
きらびやかな宝石が浮かび上がる中、一台のショーケースだけが開けられていて、豪華な台だけが残っていた。

「ありません!ケースが破られています!」





続けて中森の無線機に別の隊員から連絡が入った。

『こちらBチーム。非常階段一階に対象者なし。これより上に向かいます』

中森「声をひそめる必要はないぞ。上へ追い立てるつもりでやれ」

『了解』

中森は無線機を切ると、パトカーのボンネットに地図を広げた。

中森「よし!もう一度作戦を確認する」

警官たちがのぞき込む中、中森は現在地を指差し、そのまま近くの川まで指をはわせた。

中森「ヤツがどこから飛び立とうが4台のジェット気流が月島川までぶっ飛ばす!そして最後は金魚すくいよろしく、すくい上げる!今日という今日はもう逃げれんぞ!」

自信たっぷりに笑う中森を見て、一人の隊員が眉をひそめた。

「おとなしく風に吹かれてくれますか?トランプ銃による攻撃も考えられますが……」

中森「ヤツの弾は堅いといってもカード型。風の影響を受けないわけがない!マントをひるがえして凧にぶら下がりトランプ銃を発射……恰好をつけた分、キッドは風に弱い!!」

断言した中森がガッツポーズをとる。
すると、宝石店のビルの前に群がった野次馬たちから黄色い声が上がった。

「キャ〜〜ッ!キッド〜〜!!」

ビルを見上げると───屋上のふちにキッドが足をかけているのが見えた。

「逃げて〜〜!!」
「頑張って〜〜!!」
「手ェ振って〜〜!!」

2話→


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わー(プロフ) - 異次元の狙撃手も業火の向日葵も頑張って下さい☆ (2016年8月29日 23時) (レス) id: 27239b8c75 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる - 同じく異次元の狙撃手希望です!第一今のアンケートでは異次元の狙撃手が多いのでお願いします (2016年8月24日 14時) (レス) id: 519e2fcdcb (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 次の作品も頑張って下さい! (2016年8月23日 0時) (レス) id: 27239b8c75 (このIDを非表示/違反報告)
ラブライブ - わーさん» 同感 (2016年8月17日 18時) (レス) id: 519e2fcdcb (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします☆ (2016年8月9日 23時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2016年7月31日 23時

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