-8- ページ10
ルフィ「おいウタ!いつまでAに抱きついてんだよ!」
ウタ「何よ、ルフィ。うらやましいの〜？Aだって嫌じゃないもんね!」
『……あぁ、うん。』
両腕に抱きつくルフィとウタに両側に引っ張られながらもう好きにして状態で返事を返すA。
「おれのだぞ!」「わたしの!」右に引っ張るルフィと左に引っ張るウタ、そしてその間で好きにさせているAの幼なじみ三人を見ながら、カナはしみじみと思った。
カナ「いや、Aの幼なじみ強ぇな……色んな意味で。」
カナの言う幼なじみにはルフィも含まれている。
カナはやれやれ…と頭を振って、取り合いされているAに「A。」と呼びかけた。チラリとAが視線を向けてわかってると頷けば、カナが三人を放ってバンドに目配せする。
合図を読み取ったバンドがドラムロールを流すと、Aが自分を引っ張る二人の手を優しく引きはがして、観客たちを見回した。
『みんなー!Aだよー!!』
「「「うおおおおおおおお!!!」」」
両手を目いっぱい振れば、大歓声が起こる。Aが嬉しそうに笑みを浮かべれば、その笑みに何人かの観客がバキューン♡と胸を撃たれて倒れた。ちなみにその内の一人に麦わらの一味のコックがいるのは当然のことである。
ナミも「きゃあああ!」と黄色い悲鳴をあげて、ウソップをバシバシ叩いていた。
『今日はウタの初ライブという事で、応援にやってきました!みんな楽しんでいってねー!』
片手を挙げて笑うクイーンの姿に、大歓声が会場を包み込む。Aはその声を両腕を広げて受け止めると、ウタを振り返った。
『ウタのライブということで、あまりあたしがでしゃばるのも何なので……ウタ、君の歌カバーさせてもらってもいい？』
ウタ「えっ!?ぎゃ、逆にいいの!?」
まさかのAからの提案に、ウタは驚きの表情を浮かべるがクイーンのファンである彼女はすぐに頷いてくれた。それに笑って答えたAはカナに目配せする。するとすぐに読み取ったカナがドラムロールをやめさせた。
『さて、じゃあ行くよ。』
チラリと目を合わせたAとカナ。カナは頷くと、自身の持つフルートを取り出して、準備OKと頷いた。それを受けてAは「スゥ」と大きく息を吸うと───。
『あたしの歌を聞けぇ!!』
先程より大きくその声を響かせれば、大歓声が会場を包み込んだ。
ウタもキラキラと目を輝かせて、Aの後ろ姿を見つめる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 387人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
巫缶 - 歌姫VS歌姫…ニヤニヤが止まりません…更新好きなとき頑張って下さい！ (2022年9月20日 22時) (
レス) id: 926dc0c43f (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 時雨さん» ですよね！？小説ではスペードって書いてあったのでそのまま書いてしまいました……(泣)ありがとうございます！ (2022年9月19日 11時) (レス) id: 47ec2d84ad (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 琳さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2022年9月19日 11時) (レス) id: 47ec2d84ad (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - さくにょさん» うわぁ〜！ありがとうございます！頑張ります！ (2022年9月19日 11時) (レス) id: 47ec2d84ad (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - chiiinoさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2022年9月19日 11時) (レス) id: 47ec2d84ad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さきっち
| 作成日時：2022年9月15日 16時
