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51話 ページ4

新一「……コナン!」

蘭「え?」

新一「ボ、ボクの名前は、江戸川コナンだ!!」

とっさに目に付いた名前を組み合わせた新一はハハハ…と苦笑いした。

(やっべ……つい言っちまったぁ〜〜〜!!)

(は……?江戸川コナンって何よバカ!)

目で会話をする新一とA。

蘭「コナン……?変わった名前ねー……」

蘭が考え込んでいる隙に、新一はAの手を引いてすばやく阿笠博士の後ろに隠れた。

新一「ボ、ボクのお父さんが、コナン・ドイルのファンで……それで……」

蘭「ふ〜ん、あなたは?」

新一の隣から顔を出すAに問い掛ける蘭に、Aはえっと…と口ごもる。

(新一の名前が衝撃的過ぎて考えてた名前忘れちゃったよ……)

ぐるぐると頭の中を色んな名前が彷徨う。
その時、梨沙がテレビで見ていたドラマの役名を思い出した。
あれは確か…Aと梨沙の母、沙月が現役女優時代に演じていたドラマの役で。
確か名前は……。

A「愛梨……黒瀬愛梨!」

蘭「愛梨……?それに黒瀬って…」

考え込む蘭にAは急いでウソを並べる。

A「あ、その……お母さんが桐山沙月の大ファンで…ドラマで見ててそれで…」

怪しまれないように必死に言い訳をするAを見て、蘭は怪訝そうに眉をひそめた。

蘭「何か似てるな……Aと新一と……」

ますます考え込む蘭から逃れるように、阿笠博士は二人を抱きかかえて部屋の中央へ走った。

阿笠「何がコナンだ!?外国人じゃあるまいし」

新一「仕方ねーだろ?他に思いつかなかったんだから……」

阿笠「A君みたいにもっと普通の名前はなかったのか!?」

新一「Aだって沙月さんのドラマの役名からとったんだろ?」

A「とっさに思い出したのがそれだったからさぁ……」

小声で話す三人を見つめる視線に気付いて横を向くと、いつの間にかそばに蘭が立っていた。

A,新一,阿笠「うわぁっっっ!!」

驚いて声をあげる三人に蘭がきょとんとして、新一とAはへへへ…と笑ってごまかした。

阿笠「そ、そうじゃ、蘭君!!すまんが、少しの間、この子たちを君の家で預かってくれんか?」

阿笠博士のとんでもない提案に、二人は思わず「げっ」と声をあげた。

A,新一「冗談じゃ───」

冗談じゃない、と反対しようとする二人の口を、阿笠博士がとっさにふさぐ。

阿笠「この子たちの親が事故で入院と海外に行ってしまってな、ワシが世話を頼まれたんじゃが、何せ男の独り暮らしだから……」

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作者名:さきっち | 作成日時:2022年3月21日 16時

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