第102話 ページ4
ルフィ「あれがあいつの言ってた墓かァ。」
一人離れた場所で建物に向かって祈るように両手を組んでいるしらほしの姿をAたちは離れた場所から見つめていた。
ルフィ「長ェ事ああやってんなァ。」
ジンベエ「彼女の母、オトヒメ王妃が眠っておられる…」
しらほしはタイミング悪くバンダー・デッケンの毒牙にかかり、母の葬儀にも出られず硬殻塔で10年を過ごしてきたらしい。
ジンベエ「母に伝えたかった言葉が、募りに募っておった事じゃろう………」
ジンベエの言葉を聞きながら、Aは目を細めて彼女の後ろ姿を見つめた。その桜色の瞳には憤怒の炎が宿っており、それはバンダー・デッケンに向けられたものだった。
迷惑なストーカー野郎のせいで10年も閉じ込められて育ち、最愛の母の最期にも顔を出せず、ずっと───彼女はあの塔に一人でいたのだ。それがどれほど辛く…どれほど悲しいものか。
ぎゅっと握り締められた拳と熱く燃え上がる桜色の瞳を見たカナが声をかけようとした瞬間───。
ナミ「A〜〜〜〜〜!!!」
ケイミー「あれ!?しらほし姫が一緒に…!!」
自分を呼ぶナミとケイミーの声が聞こえてきて、一瞬でAはその炎は消した。何事もなかったように彼女たちを振り返るAの姿に、カナは小さく息を吐く。そしてビリビリッと小さく震えていた手を誰にも気づかれないように押さえた。
怒りで燃え上がっていたAの強大な魔力が無意識に溢れ出し、カナの体を震わせていたのだ。もう少しその状態が続いていれば、きっとカナの方が彼女の強大な魔力に耐え切れず気を失っていただろう。サンジの様な二の舞(訳が違うが)は嫌だったので、カナはこっそりとナミとケイミーに感謝した。
『ナミ〜!ケイミー〜!』
ルフィ「お!!宴始まったか〜〜!!?」
サンジ「んナ〜ミさ〜〜〜〜ン♡」
チョッパー「治った。」
カナ「だな。」
ナミとケイミーの登場で一通り落ち着いたA達は、ナミから竜宮城で起きた出来事を聞いた。
竜宮城は今ホーディたちに占拠されているのだ。そしてナミとケイミーはゾロがホーディたちの相手をしている隙に見つからないように竜宮城を出てきたのだという。
ジンベエ「何と。竜宮城がそんな大変な事態になっておったとは!!」
ルフィ「ゾロ達はじゃあどうなったんだ!?」
ナミ「わかんない。A達に会えたら戻ろうと思って。」
『マジかぁ。』
Aはナミから聞かされた事実に顔を片手で覆って上を仰いだ。
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M.U(プロフ) - 続き待ってます。この前の編も気になるのでできれば書いてください楽しみに待っています！ (2022年9月1日 16時) (
レス) @page35 id: 7180e9f6e4 (このIDを非表示/違反報告)
さくら姫 - ドレスローザー編を早くやってほしいです。更新頑張ってください (2021年8月1日 15時) (レス) id: f0b1c73d73 (このIDを非表示/違反報告)
さくら姫 - 続き待ってます。更新頑張ってください (2021年5月28日 21時) (レス) id: 6a44754493 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お久しぶりです。戦闘シーンの文章のボキャブラリーがいつも豊富で尊敬しています。 (2021年4月6日 9時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - こちらにコメント失礼します！導きの桃龍の更新の予定はないんでしょうか？泣すごくすごく面白くて定期的に読み返してます！ぜひまたかいてくれると嬉しいです(o^^o) (2021年4月4日 19時) (レス) id: 2782a43946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2021年2月12日 19時
