“海賊王”のお宝をめざせ! ページ6
カナとルフィとウソップとチョッパーの後を追っていたAは、キョロキョロと辺りを見回していた。
そのところにちょうど美人コンテストで優勝を獲ったナミが駆け寄ってくる。
ナミ「ちょっとA!来なさい!」
『あ？え、ちょっと!』
ルフィ「おい、ナミ!A、どこに連れてくんだよ!」
ナミ「あんたたちも来なさい!」
引っ張られるがままに連れて来られたのはステージの上だった。垂れ幕を見れば、歌唱力コンテストと書いてある。
なるほど…と理解したAはステージの目の前を陣取っている一味を見た。ナミがあっちあっちと指をさす先を見ると優勝賞品は100万ベリーと書いてある。
『とれってか？』
小声で呟いた言葉は聴力の良いカナの耳へと入り、それが一味全体へと伝えられて、全員に頷かれた。
確かに麦わらの一味には大食らいが二人(ルフィとカナ)いるので、食費が足りなく、ついでにお金もない。となるとここで稼ぐしかない。
『ったく、めんどくさ……』
そう呟きながらもしっかり獲るのがAだ。
滑らかで優しく透き通るような歌声が会場全体へと響き渡る。
―――孤独なふりをしてるの
なぜだろう 気になっていた
気づけば いつのまにか
誰より 惹かれていた
どうすれば この心は 鏡に映るの
届かない恋をしていても
映しだす日がくるかな
ぼやけた答えたが 見え始めるまでは
今もこの恋は 動き出せない
初めて声をかけたら
振り向いてくれたあの日
あなたは眩しすぎて
まっすぐ見れなかった
どうすれば その心に 私を写すの
叶わない恋をしていても
写しだす日がくるかな
ぼやけた答えが 少しでも見えたら
きっとこの恋は 動き始める
どうすればこの心は 鏡に映るの
届かない恋をしていても
映しだす日がくるかな
ぼやけた答えが 見え始めるまでは
今もこの恋は 動き出せない
マイク越しでもわかる、誰もを魅了するその声に会場中がうっとりと目を細めた。いつも聞いている一味さえ、目を閉じて聞いていると、歌が終わったことに気づいたルフィが一番に目を開ける。
するとAと目があった。
ニコッとルフィだけに向けられた笑みにルフィが照れくさそうに「ししし!」と笑う。たまたまそれを見てしまった他の者もAの恋する少女の笑顔に虜になり、全員が惚けた顔をした。
まぁ目ざとくそれを見つけたルフィとナミとカナが牽制するように睨みつけたが。
当然の如く100万ベリーはAの手に渡った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 302人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さきっち(プロフ) - ベルモットさん» この続編にアニメシリーズのURLを載せていますよ。2年後からですが…。お楽しみいただけたら幸いです (2021年1月12日 18時) (
レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - もし、よろしければアニメシリーズの方も投稿なさる事もあり得ますか？ご投稿なさった場合は読みに行きたいと思っています。 (2021年1月12日 17時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - こんにちは、ストロングワールド編から、読み始めました。文章の繊細さ、語彙力の高さなど、尊敬したい部分がいっぱいでした。楽しく読ませて頂きました。 (2021年1月12日 17時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - Mさん» 普通の原作沿いも最近書きたいなぁと思っております！コメントありがとうございます！！ (2020年8月18日 20時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 人見知りのヌーさん» そうなんですか！？初コメが私なんかの作品でよろしいのでしょうか……？(汗)頑張ります！！ (2020年8月18日 20時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さきっち
| 作成日時：2020年7月13日 1時
