-2- ページ23
その疑問の答えは、実況のドナルドが教えてくれた。
ドナルド《突然飛んできたガレオン船が島を破壊。果たして“海賊王”のお宝の行方は!》
謎の男が投げた巨大な塊の正体は、なんとガレオン船だったのだ。
実況のドナルドは信じられないといった様子でその事実を伝え、つづけて今の状況を説明しようと島を見わたしていた。
しかし───。
ドナルド《え……？》
目に飛びこんできた光景を見たドナルドは、実況を忘れて素の声を出してしまった。
彼の目は、おどろきに包まれ大きく見開かれている。
水しぶきがおさまり、見通しがよくなってきた地上でも、ドナルドと同じ光景を見るものが出てきた。
カナは横にいたAに声をかける。
カナ「ちょ、ちょっとA……」
『ん？……!?』
ルフィの様子を見ていたAは、カナの視線の先を見て声を失った。
キラー「キッド……」
キッド「あァ!?……っ!?」
ウルージとベッジとキラーとキッドも、Aと同じ反応をしめしていた。
ドレークは警戒心をあらわに厳しい顔つきをしている。
アプーは冷や汗を流し、ボニーもあ然として口を開いていた。
アプー「マジかよ……」
ボニー「あいつは……!」
ポーカーフェイスのホーキンスでさえ、少し目を細めている。
その光景を最後に目にしたのはルフィだった。
ゲホゲホ息を吐きながら、ルフィがふと顔をあげる。
するとそこには、筋骨隆々の巨大な男がいた。男は軍服のようなジャケットをピシリと着こなし、そのジャケットにいくつもの勲章をぶらさげていた。胸元からは、生々しい傷跡がのぞいている。顔は彫りが深く、骨格もがっしりとしており、見るからに頑丈そうだった。
その男が、左手で“海賊王の宝箱”、右手で誰かの頭をつかんで立っていた。
頭をつかまれた人物には意識がなく、ダラリとぶらさがった状態だ。
ルフィとゾロとAとカナは、そのぶらさがった人物を見て驚がくした。
ルフィ「ウソップーーーーーーー!!」
めったに怒らないルフィが激怒して叫ぶ。
そんな怒りをどこ吹く風とばかりに、ウソップをつかんだ男がぽつりと言う。
「この海は戦場だ……死ね。」
ルフィ「何やってんだお前ェ!!」
ルフィの怒りはおさまらない。むしろどんどん過熱している。
そして次の瞬間には、怒りの形相でウソップの救出に走っていた。
そんなルフィの姿を見て、少しイラついたような表情をした男は、右手のウソップをポイッとほうり投げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 302人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さきっち(プロフ) - ベルモットさん» この続編にアニメシリーズのURLを載せていますよ。2年後からですが…。お楽しみいただけたら幸いです (2021年1月12日 18時) (
レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - もし、よろしければアニメシリーズの方も投稿なさる事もあり得ますか？ご投稿なさった場合は読みに行きたいと思っています。 (2021年1月12日 17時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - こんにちは、ストロングワールド編から、読み始めました。文章の繊細さ、語彙力の高さなど、尊敬したい部分がいっぱいでした。楽しく読ませて頂きました。 (2021年1月12日 17時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - Mさん» 普通の原作沿いも最近書きたいなぁと思っております！コメントありがとうございます！！ (2020年8月18日 20時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 人見知りのヌーさん» そうなんですか！？初コメが私なんかの作品でよろしいのでしょうか……？(汗)頑張ります！！ (2020年8月18日 20時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さきっち
| 作成日時：2020年7月13日 1時
