【ルフィ】麦わらの歌姫-7- 【ONE PIECE】【映画沿い】

-2- ページ21

ルフィ「バギー!宝はわたさねェぞーー!!」


ゴムの右手をびょ〜〜んと伸ばし、バギーの立つ宝の山に手をつっこむルフィ。
意表を突かれたバギーはおもわずバランスを崩す。


バギー「どわっ!」


そのまま宝の山に転がりおちるバギー。


バギー「おのれクソゴム!」


転がりおちながら逃げるバギーに、ルフィが迫る。


ルフィ「逃がすか!」


それでもバギーは止まらない。体勢を立てなおし、ひたすら逃げつづける。
この時点で、すべての海賊が戦闘をやめ、バギーを追いはじめていた。


「待てコラぁぁぁぁぁぁ!」

バギー「ぎゃははは!誰が待つか!」


逃げながら大笑いし、バギーは手元の宝箱を「パカッ」と開けた。


バギー「ロジャー船長のお宝だ!きっととんでもねェもんに───」


しゃべりながら宝箱の中身を見たバギーの表情が凍りついた。
さっきまでの高笑いは鳴りをひそめ、目を見開いて宝箱の中身を見つめている。


バギー「おいおい、こいつァ……!?」


バギーの額から、冷や汗がタラリと流れおちた。


***



ズン!


という鈍い衝撃を、宝島にいたすべての海賊たちが感じた。

一体何が起きたのか？
事態を理解するものは誰もいなかった。

すると、宝島の地面がボコッと盛りあがり、地面がメリメリと地割れを起こした。

……何か大変なことが起きている。

海賊たちが理解できたのはそれだけだ。
衝撃はまだつづいており、その影響で島を包んでいたシャボンが大きくふくらんだ。
そしてふくらみつづけたシャボンは、ついに限界を超えてしまう。


パァァァン!


突如として割れてしまったシャボン。

そうなるともう、シャボンの力で浮かんでた宝島は空にとどまってはいられない。
地割れを起こし、バラバラと崩壊しながら宝島は落下をはじめた。
サニー号にいたナミ、ウソップ、フランキーの三人は、サニー号もろとも落下していった。
もちろん、宝島の上にいたルフィやゾロ、Aにカナ、それに他の海賊たちも落下をはじめている。


「「「うわああああああああ!」」」


海賊たちの叫び声とともに、宝島は地面へと向かっていく。


ドドドド……ドォォォォォォン!


ノックアップストリームも巻きこみ、落下をつづける宝島。
水や地面や岩や木やガレキ……そして海賊船に海賊たち……。
それらすべてひと塊になって、万博島の中央の湖へ落ちていく。

【２】→←手にしたお宝と、あらわれた男

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す