【ルフィ】麦わらの歌姫-６- 【ONE PIECE】【映画沿い】 (ページ16)

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〈麦わらの一味〉は高級エリアの通りに着地した。
黄金の塔があった場所に走ってもどる。だが、そこにあったのは大穴だけだった。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ…………!

巨大双胴船が鳴動する。
大穴の奥からニュッとつきだされたのは、巨大な腕だった。

カリーナ「あ……あ…………」

カリーナは声をうしなう。

それは───黄金の巨人。

あの伝説の巨人族オーズにも比肩するかという、あまりにも巨大な───ギルド・テゾーロを模した、動く黄金の彫像だった。

テゾーロ「ハハハハ……!わかるか、〈麦わら〉!」

増幅されたテゾーロの声が、像から響く。
テゾーロは、あの黄金巨神の内部にいて、あやつっているのだ。

ルフィ「…………!」

テゾーロ「これが天さえ意のままにする、黄金の神(カミ)の姿……!」

天竜人であっても黄金のチカラには抗えない。のこのこやってきてはカネをたかり、ねだる。
その天上金は、世界中の欲ボケたちが自分からすすんでテゾーロに届けにくる。

家族も、夢も、愛も、チカラも、自由も、命さえ……!すべてをテゾーロに捧げるために。そうだ、希望(ココロ)さえも……!

テゾーロ「この街では、おまえたち全員!支配されるだけのゴミだ!」

ルフィ「うるせェ!」

ルフィは吼えた。

ぜったい、そんなことは認めない。
心に“自由”があるかぎり。

地面を蹴る。黄金巨神テゾーロの頭の高さまでジャンプすると、ルフィは、

ルフィ「“ギア3(サード)”!」

“骨風船”によって空気を吹きこみ巨人化したみずからの腕に、“武装色”の覇気をまとう。

ルフィ「───“ゴムゴムの象銃(エレファントガン)”!」

テゾーロ「図に乗るなァ!」

黒と黄金、ふたつの巨拳が激突する。

吹き飛んだのは───ルフィだった。

ルフィ「…………ッ!?」

圧倒的な質量。

ただの巨人サイズではない。重い黄金の拳だ。ホテルの看板をぶち抜いて、さらに街区をまたいでぶっ飛ばされたゴム人間は、路上に停められていた車につっこんで、ようやくとまった。