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10話 ページ10

愛梨「すっかり遊んでるけど、お姉さんの記憶を戻すんじゃなかったの」

歩美「だってぇ……」

光彦「このゲームをやってから始めようかと……」

元太「そしたら姉ちゃんがこれ取ってくれたんだぜ!スゲーだろ!」

元太は悪びれる様子もなく得意げにイルカのキーホルダーを見せた。

光彦「じゃあ本格的に聞き込みを始めましょうか」

歩美「うん、始めよー!」

(オイオイ、これからかよ……)

光彦と歩美の言葉に、コナンと愛梨はため息をついた。

哀「どうやらこのエリアも私たちがやった方がよさそうね」

灰原の冷静な判断に、コナンと愛梨もうなずく。
すると、「お〜い!」とどこからか阿笠博士の呼ぶ声が聞こえてきた。

阿笠「ここじゃ〜、ここ、ここ!」

振り返ると、先ほどコナンたちが下りてきた階段から阿笠博士が手を振っている。

阿笠「観覧車が空いてきたぞ。乗るなら今がチャンスじゃ〜!」

元太「マジかよ!」

阿笠博士を見上げた元太が目を丸くした。

歩美「じゃあ観覧車に乗ってから始めよっか」

光彦「いいですね。景色を見たら何か思い出すかもしれませんし」

元太「よ〜し!姉ちゃん、観覧車乗りに行こうぜ!」

元太がそう言って女の手を引っ張ると、歩美がお尻を押した。
女は驚きながらも楽しそうに子どもたちと観覧車へ向かう。

コナン「ったく……」

コナンと愛梨があきれると、灰原がフッと笑った。

哀「ま、観覧車好きの博士に付き合ってあげましょ」

愛梨「一番乗りたがってるのは博士ってわけね……」

満面の笑みでピースサインをする阿笠博士を、コナンと愛梨は再び見上げた。
すると横にいた灰原はゲームコーナーの係員に近づいていった。

哀「すみません。さっきのダーツをしていた女性に見覚えはありませんか?」

「え?さっきの銀髪の女性のことかな?」

コナン「うん!お兄さん、知らない?」

遅れてカウンターに駆け寄った愛梨とコナンがたずねると、係員は「う〜ん……」とあごに手を当てて首をひねった。

「見覚えないなぁ。あれほどの腕前のお客さんは忘れるはずがないからねぇ」

そう言って係員は、背後にあるダーツの的を振り返った。
女が放った三本のダーツの矢は、全て中央の小さな黒い円(ダブルブル)に刺さっている。

(全てダブルブルに……まぐれでできることじゃねぇな/ない……)

コナンと愛梨が三本の矢を鋭い目で見ると、険しい顔をした灰原が小さくうなずいた。
あの女、只者じゃない……。
灰原は胸騒ぎを覚えた。

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わー(プロフ) - 次の作品楽しみにしてます!頑張って下さい☆ (2016年6月15日 20時) (レス) id: e537cda21d (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2016年6月1日 16時) (レス) id: cf1f663820 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - めっちゃおもしろーい!!最新まってます。 (2016年5月23日 20時) (レス) id: 979ecbcb37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆなゆな(プロフ) - とっても面白いですく更新頑張ってください! (2016年5月14日 21時) (レス) id: 9e60c586da (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2016年4月19日 21時

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