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47話 ページ47

と言いかけて、灰原は子どもたちを見た。
コナンと愛梨もつられて見る。
子ども達が投げたダーツはあいかわらず的に刺さらず、柱の下に落ちていくばかりだった。

歩美「あ〜あ、あのお姉さんみたいに上手くなりたいなぁ」

元太「そういや、あの姉ちゃんどこ行っちまったんだ?」

光彦「きっと元気ですよ。あの爆発の犠牲者は犯人だけって言ってましたから……」

ダーツの矢を拾いながら子どもたちの会話を聞いていた蘭は、「その人って水族館で会った、記憶喪失の?」とたずねた。

歩美「うん。病院でオセロして……」

元太「人形あげたんだぜ。すんげー喜んでたぞっ。なあ?」

光彦「ええ。みんなおそろいの人形なんですよね」

子どもたちはそれぞれのポケットからイルカのキーホルダーを取り出して、蘭に見せた。
へぇ〜、と蘭がニッコリしながらキーホルダーを見ると、歩美はしょんぼりとうつむいた。

歩美「でも、いなくなっちゃたんだよね」

光彦「記憶が戻って元いた場所に帰っちゃったのかも……」

元太「せっかく友達になれそうだったのによぉ」

そろってガックリと肩を落とす子どもたちを見て、蘭は「でもさ」と言った。

蘭「それって、もう友達なんじゃない?こんなにみんなに想われてるんだから」

蘭の顔をぽかんと見ていた子どもたちに、たちまち笑みが宿る。

歩美「そっかぁ」

光彦「ですよね」

元太「おうっ!」

元気になった子どもたちに、蘭が微笑みながら「うん」とうなずく。
ソファから子どもたちを見ていたコナンと愛梨と灰原にも、自然と笑みがこぼれた。

愛梨「もしかしたら、あの子たちが変えたのかもね」

哀「ええ……」

うなずく灰原の横で、コナンと愛梨はキュラソーの瞳と黒焦げになったキーホルダーを思い浮かべた。

コナン,愛梨「最後の最後で、彼女の色を……」

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わー(プロフ) - 次の作品楽しみにしてます!頑張って下さい☆ (2016年6月15日 20時) (レス) id: e537cda21d (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2016年6月1日 16時) (レス) id: cf1f663820 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - めっちゃおもしろーい!!最新まってます。 (2016年5月23日 20時) (レス) id: 979ecbcb37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆなゆな(プロフ) - とっても面白いですく更新頑張ってください! (2016年5月14日 21時) (レス) id: 9e60c586da (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2016年4月19日 21時

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