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46話 ページ46

愛梨がしゃがんで拾い上げる。

哀「それって……」

灰原とコナンが駆け寄ると、愛梨は「うん」と手のひらを広げた。
それは、色の塗られていないイルカのキーホルダーだった。
キュラソーが持っていた元太たちとおそろいのキーホルダーだ───。

風見「お嬢ちゃん!」

部下に支えられた風見がコナンたちに近づいてきた。

風見「今拾ったものを見せてくれないか?」

愛梨が風見の手にキーホルダーをのせると、風見たちはまじまじとキーホルダーを見つめた。

「何ですかね、これは」

風見「まさか、記憶媒体!」

風見の言葉に部下が目を見張る。
すると、愛梨が「いや」と否定した。

愛梨「記憶じゃない。思い出だよ」

そう言ってコナンと一緒にきびすを返して歩き出す。

コナン「……黒焦げになっちまったけどな……」





コナンと愛梨が園内を歩いていると、Aのスマホに蘭から電話がかかってきた。
コナンから蝶ネクタイ型変声機を借りて口元に近づけて電話を出ると、よかった……と安堵する蘭の声が聞こえてきた。
駐車場で蘭からの電話に出たとき、東都水族館の館内放送が聞こえたらしく、Aがここにきているとわかったらしい。
心配したよぉ、と涙ぐんだかと思うと、今度は電話をかけてこないことに怒り出した。

愛梨「ごめんって。泣かないでよ」

愛梨は苦笑いしながらコナンと顔を見合わせ蘭をなだめた。





翌日の昼下がり。
子どもたちとコナンと愛梨、蘭は阿笠邸に訪れていた。
阿笠博士、蘭、コナン、愛梨、灰原はソファでお茶を飲み、子どもたちはリビングの柱に掛けられたダーツの的に矢を投げて遊ぶ。
光彦が投げたダーツの矢は的を外れて床に落ちた。

光彦「あ〜あ、もうちょっとだったのに〜」

元太「んだよっ、下手くそだなぁ」

元太が言うと、光彦はムッと頬をふくらませた。

光彦「だったら今度は元太君がやってみせてくださいよ」

元太「いいぜー」

子どもたちは柱の下に大量に落ちているダーツの矢を拾いに行った。

歩美「蘭お姉さん、的のダーツ取って〜」

蘭「はーい、ちょっと待っててね」

蘭はソファから腰を上げ、子どもたちのところに向かった。
灰原は隣でぼんやりとテレビを見ている愛梨とコナンに話しかけた。

哀「……彼女、言ったわ。私たちを助けたいって」

コナンと愛梨はテレビから目を離し、「ああ/うん」とうなずいた。

コナン「でなきゃ、死ぬ間際にあんな人形持ってねーよ」

哀「でも、わからないわね。どうして彼女……」

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わー(プロフ) - 次の作品楽しみにしてます!頑張って下さい☆ (2016年6月15日 20時) (レス) id: e537cda21d (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2016年6月1日 16時) (レス) id: cf1f663820 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - めっちゃおもしろーい!!最新まってます。 (2016年5月23日 20時) (レス) id: 979ecbcb37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆなゆな(プロフ) - とっても面白いですく更新頑張ってください! (2016年5月14日 21時) (レス) id: 9e60c586da (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2016年4月19日 21時

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