【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!? 純黒の悪夢 (ページ1)

今日:14 hit、昨日:44 hit、合計:171,378 hit

1話ページ1

翌朝。抜けるような青空の下、コナンや子どもたちを乗せた阿笠博士のビートルは首都高を走っていた。
助手席の小嶋元太はスナック菓子の袋を持ち上げて中身を全部口の中に放り込むと、別の菓子箱を手に取った。
が、それは空箱だった。

元太「博士。もうお菓子なくなっちゃったぞ」

元太が言うと、後部座席の吉田歩美と円谷光彦は驚いて身を乗り出した。

歩美「え～、もう食べちゃったの!?」

光彦「ボクたちの分もですか!?みんなの分だって言ったじゃないですか!」

元太「あっ、わりぃわりぃ。もうすぐ着くんだからそんなに怒んなよなぁ～」

光彦「もぉ、元太君は～」

光彦が頬をふくらます横で、歩美と灰原に挟まれて座っていたコナンと愛梨は片方ずつイヤホンを付け、コナンのスマホのテレビ画面を見ていた。

哀「熱心に何を見ているのかしら」

灰原に訊かれたコナンと愛梨はイヤホンを外し、テレビ画面を見せた。

コナン「昨夜の大規模停電の原因がいまだに発表されてねぇから、変だなぁと思ってニュースを……」

番組では未明首都高で起きた交通事故のニュースが流れていたが『それでは次はピックアップコーナーです』と別の話題に切り替わった。

『今日のピックアップは東都水族館です。全面リニューアルのため去年から休業していましたが、本日オープンするとのことで……』

キャスターの背後に水族館の映像が流れると、歩美がテレビ画面をのぞき込んだ。

歩美「あ～、これから行く水族館の特集やってるよ!」

光彦「え!見せてくださいよ、コナン君!」

光彦に言われてコナンは「あ、ああ」とスマホを運転席の背もたれに置いた。

元太「オレにも見せろよ～!」

元太が振り返ってスマホをのぞきこもうとしたが、シートベルトが体に引っかかって動けない。

元太「ジャマだなぁ～、このベルト」

阿笠「これこれ!走行中は外しちゃいかん!」

阿笠博士が注意すると、元太は「ちぇっ、つまんねーの」と座り直した。

光彦「もうすぐ着くんですから我慢してください、元太君」

光彦が元太に言われた言葉をそのまま返してニヤッと笑った。

歩美「あ、始まったよ!」

歩美に言われて、光彦は再びテレビ画面を見た。

『それでは今回のリニューアルオープンに際して、大きく変わったポイントを映像と共に紹介していきましょう』

キャスターが言うと画面が切り替わり、水族館の全景が映し出された。