【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!? 純黒の悪夢 (ページ30)

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30話ページ30

愛梨「やっぱりトラップが仕掛けられていたんだね」

安室「ああ。安易に開けなかったのは正しい選択だったよ」

三人の背後で、車軸に乗ってコードのチェックをしていた赤井がダンッ!と飛び降りた。

コナン「どうだった？赤井さん」

赤井「やはりC-4だ。非常に上手く配置されている。全てが同時に爆発したら車軸に耐え切れず、連鎖崩壊するだろう」

C-4はプラスチック爆弾の一種だ。
ヤツら、なんてものを仕掛けたんだ───奥歯を噛み締めるコナンと愛梨の横で、安室は「なるほど」とうなずいた。

安室「悩んでいる暇はなさそうですね」

そう言って消火栓ボックスの扉を開け、折りたたまれた消火用ホースの中央を両手で開く。
すると、その奥に起爆装置らしき小さなボックスが置かれていた。

コナン「どう？解除できそう？」

安室「問題ない。よくあるタイプだ。解除方法はわかるよ」

安室は消火用ホースを引き出しながら答えた。
消火栓ボックスから少し離れたところでは、赤井が床に下ろしたバックからライフルを取り出して組立てている。

愛梨「へぇ～、爆弾に詳しいんだね、透さん」

安室「警察学校時代の友人にいろいろ教えられたんだよ。後に爆発物処理班のエースとなったある男に。まあ、結局そいつは爆弾の解体中に爆死したんだけどね」

安室の脳裏に松田陣平が浮かんだ。
親友を殉職させた爆弾犯を単独で追いかけ、自身も爆弾を解体中に殉職してしまった。
本来なら解体できたが、次の暗号を手にいれるために自ら犠牲となったのだ───。

コナン「観覧車の爆弾解体で……」

コナンと愛梨が表情を曇らせると、安室は「心配ないよ」と明るく言った。

安室「アイツの技術は完璧だった。それをボクが証明してみせる」

コナン,愛梨「うん」

安室「よし、見えてきたぞ!」

消火用ホースを全部取っ払うと、起爆装置がその全貌を現した。
起爆装置のカバーを外した安室の手が止まる。

安室「マズイな」

愛梨「どうしたの？」

安室「基板が小型化していて、アーミーナイフだけでは……」

赤井「これを使え!」

ライフルを持って立ち上がった赤井はライフルバッグを蹴り、床を滑らせて愛梨の足元に送り込んだ。

赤井「そこに工具が入っている。解体は任せたぞ」

コナン「赤井さんは？」

赤井「爆弾があったということは、ヤツらは必ずこの観覧車に仕掛けてくる。そして、ここにある爆弾の被害に遭わず、キュラソーの奪還を実行できる唯一のルートは……」

愛梨「空から……!」