【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!? 純黒の悪夢 (ページ28)

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28話ページ28

コナン「頼む、出てくれ……!!」

コナンは赤井に電話をかけながら愛梨と一緒に階段を駆け上がった。
すると、上からドッ、ドオォン……と何かが落下した音が響いた。

コナン「あそこか!?」
愛梨「多分!」

コナンと愛梨は音がした方向を見上げて、走り出した。

通路に背中を叩きつけた安室は、ぐああっ……と顔をゆがめてうめいた。
そして痛みにたえながら、ふらりと立ち上がる。

安室「ど、どこだ!?」

赤井の姿がない。
そのとき背後で、バチバチッと音がした。
とっさに振り返ると───LEDビジョンの裏面を駆け上がる赤井の姿があった。
頭上めがけて繰り出された赤井の右キックを安室は両手で防いだ。
が、赤井はくるりと体を回転させて安室の顔面に蹴りを入れた。
ぐはっ!と声を上げて床に倒れた安室は、すぐに体を起こして赤井に飛び込んだ。
蹴りをかわしてパンチを繰り出すと、赤井の顔に右パンチがヒットした。
後ろにぶっ飛んでゴンドラに背中を押し付けた赤井に、すかさず左フックを振り下ろす。
が、今度は懐に入られた安室の胸や腹に赤井の拳がめり込む。

赤井「もうよせ!!」

赤井はフェンスに倒れ込む安室の胸倉をつかんで引き寄せた。
すると、安室の強烈なキックが腹に食い込む。
赤井はうぐっ……と声を漏らして後ろへよろめいた。

安室「もう降参ですか？さあ、第二ラウンドと行きましょう!」

肩で息をしながらファイティングポーズを取る安室に、赤井はチッと舌打ちをした。
そして再び構える。
すると、

愛梨「赤井さーん!!そこにいるんでしょー!?」

フェンスの下から愛梨の叫ぶ声が聞こえた。

コナン「大変なんだ!力を貸して!ヤツら、キュラソーの奪還に失敗したら爆弾でこの観覧車ごと全てを吹き飛ばすつもりなんだ!!」

コナンの言葉に、安室は一瞬拳を緩めた。
が、目の前の赤井を見て再び構える。
すると、すでに両手を下ろした赤井が無言で首を横に振った。

愛梨「お願い!そこにいるなら手を貸して!ヤツらが仕掛けてくる前に爆弾を解除しとかないと大変なことに───!!」

安室は拳を緩め、赤井を見据えたまま、フゥ……と息を吐いた。
そしてクルリと後ろを向き、フェンスから顔を出す。

安室「本当か？愛梨ちゃん、コナン君」

観覧車の内側にせり出した通路から見上げていたコナンと愛梨は、安室の顔を見て目を丸くした。

コナン「安室さん!?どうやってここに!?」

安室「その説明は後だ。それよりも爆弾はどこに!?」