22話 ページ19
「これを見てください」とはじめちゃんは写真を机の上に並べた。
それは“コモリウタ”と書かれた血文字の答案用紙が映る写真だった。
一「これが殺害順次を入れ替えるための心理トリックだったんです」
剣持「この血文字が…？」
はじめちゃんは警部の言葉に頷いた。
一「犯人はこの文字の順番に犯行を行い、コモリウタという言葉を完成させようとしていると、俺達に思い込ませたんだ。しかし、本当の殺害順次はこうだったんだ」
“リ”と書かれている写真と“ウ”と書かれている写真を入れ替える。
剣持「室井は仁藤よりも前に殺されていたということか」
警部の言葉に頷く。
一「あなたは室井の死体発見を翌日にすることで、死亡推定時刻をうやむやにし、殺した順番が逆なことに気付かれないようにしたんだ」
美雪「でもはじめちゃん、室井君の答案用紙はどう説明するの？室井君が仁藤君より先に殺されていたとしたら、3時限目の授業を受けることは絶対に不可能なはずよ」
一「そうだ。この1枚の答案用紙だけが、室井が3時限目まで生きていた証拠なんだ」
あたしがはじめちゃんに室井君の答案用紙を渡すと、彼はそれをみんなに掲げるように見せた。
剣持「それだけで充分な証拠にならないかね。その��17の答案用紙の名前は筆跡鑑定で室井のものに間違いないという結果も出てる」
「確かにそうです」とはじめちゃんは頷く。
一「けど、室井は本当にこのテストを3時限目に受けたんでしょうか。ボタンをかけ違わせたんじゃないですか？」
剣持「ボタンを掛け違わせた？」
警部の言葉に、あたしは口を開いた。
『つまりこういうことです。あの日の3時限目、あたしたちは全員、この��17のテストを受けたことになっていた。しかし、室井だけがこの��17のテストを2時限目に受けていたとしたらどうでしょう』
先生はじっとあたしたちを見つめた。
『小野先生は室井のいる列だけ、自分の手でテストを配っていた。その��15の答案用紙は試験が始まる前から、この回収箱の中に入っていた』
横にあるテストの�發�それぞれ書かれている箱に腕を置く。
『そんなこととは知らない室井は1限目に��16。2時限目に��17のテストを受けた』
あたしはみんなにわかるように黒板に書き込んだ。
『そして小野先生は室井の答案用紙だけ別の箱に入れた。これで室井は3時限目のテストを受けたことになる』
じっと小野先生を見つめる。
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セレーナ - この作品も面白いわ^ ^名探偵コナンと暁のヨナの作品を早く更新して欲しいわ。頑張って (2020年2月8日 1時) (
レス) id: a3d3399358 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああ、もうはじめちゃんは、彼女ちゃんがいるのに、お姉さんナンパかあ、次回は楽しみにしてます (2019年12月21日 13時) (レス) id: 5c9701a404 (このIDを非表示/違反報告)
にー - 突然すみません！ここのお話とは関係ないのですが名探偵コナンはいつ頃更新されますか？教えてください (2019年12月7日 9時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年11月29日 19時
