ひとりじゃない証-No.4- 【金田一少年の事件簿】初代実写版

19話 ページ16

剣持警部に付き添ってもらい、警察署の一室に入ると、証拠品を全てテーブルに並べてもらい、はじめちゃんはそれを物色していく。
そして彼は2つの答案用紙を掲げて交互に見ると、「やっぱりそうか…」と呟いた。



一「真犯人はこれで俺達の目を欺いていたんだ。…仁藤たちはやっぱり殺されたんですよ。巧妙な殺人計画によってね」


美雪「でもはじめちゃん、自 殺じゃないとしたら古谷君の遺書はどう説明するの？」



あたしがじっと古谷君の遺書を見ていると、美雪の言葉にはじめちゃんはあたしから遺書を取り上げた。
思わず『あっ』と声を出す。


もぅ、あたしが見てたのに…!



剣持「おぉ、そうだ!それは筆跡鑑定の結果、古谷の書いたものに間違いないんだぞ」



警部の言葉にはじめちゃんはじっと遺書を見つめる。



一「これなんです？この爪痕みたいなものは」


剣持「どれ？」



あたしたちははじめちゃんが持つ遺書を覗き込んだ。
はじめちゃんが指したものを見て、あたしもハッと顔を上げて、答案用紙を見比べる。



『そうか、そういう事だったのね』



そんなあたしに気付いた美雪が此方を見た。



美雪「さーちゃん、わかったの？」


『……うん』



あまりこの事件は推理したくないなぁと思いながら頷く。
はじめちゃんもあたしに頷きかけると、鋭い眼差しで宙を睨みつけた。



一「───謎は全て解けた」

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