5話 ページ2
真壁「あれ、金田一…!お前、こんな所で何やってんだよ」
入ってきたのは真壁君だった。
はじめちゃんも驚いたように真壁君を指差す。
一「真壁…お前もか?」
真壁「ここは僕や七瀬君のような選ばれた人間だけが入れる特別クラスなんだよ。鈴蘭君はまだいいとして、君みたいな落ちこぼれは……」
「うるせえんだよ」
真壁「あ?」
突然聞こえてきた声に真壁君がそう返すと、後ろの方に座っていた男の子がテキストから顔を上げて此方を睨みつけて来た。
その顔を見た瞬間、真壁君がしまったという風に顔を逸らすのを横目に見ながらあたしはバンッとテキストを机に置いて立ち上がって此方へと来る男の子を見る。
「一般クラスの馬鹿が、のこのこやってきて偉そうな顔してんじゃねえよ」
美雪「なんですって?」
反論しようとする美雪を手で制する。
『あんたこそ偉そうな顔してないで、授業が始まる前に黒板の落書き消した方がいいんじゃないの?』
「俺が書いたってのかよ」
一「朝っぱらからチョークの粉、手についてんの…あんたぐらいだろ」
はじめちゃんの言葉に男の子は自身の手についているチョークの粉を見ると、此方を睨みつけて「テメェ!!」と殴りかかろうとしてきた。
思わず目を瞑って両手を挙げると、はじめちゃんたちも両手を挙げてあたしの方へと身を寄せてくる。
だが次の瞬間、耳に聞こえてきたガタンと机と椅子が動く音。
そして聞こえてきた「おい」という声。
「いい加減にしろ」
いかにも真面目そうな子に言われた男の子はあたしたちの方を睨みつけてその子に掴まれていた手を振り払うと悔し気に自分の席に戻っていった。
それを見送ることなく先程止めてくれた子があたしたちに軽く頭を下げる。
古谷「クラス委員の古谷です。初日から不愉快な思いをさせてすみません。何か困ったことがあったら何でも相談してください」
礼儀正しい古谷君に、あたしとはじめちゃんは両手を挙げたまま「『はぁ…どうも』」と笑顔を浮かべて軽く頭を下げ、美雪も「よろしくお願いします」と頭を下げる。
だが、真壁君だけが古谷君から顔をそらした。
それを偶々見てしまったあたしとはじめちゃん。
すると先生が「おはよう」と入ってきたので、はじめちゃんが「おはようございます」と言うのと同時に頭を軽く下げる。
小野先生は黒板を見て一瞬固まるとすぐにその文字を消しにかかった。
何も言わず消す先生に一人の女子生徒が立ち上がる。
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セレーナ - この作品も面白いわ^ ^名探偵コナンと暁のヨナの作品を早く更新して欲しいわ。頑張って (2020年2月8日 1時) (レス) id: a3d3399358 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああ、もうはじめちゃんは、彼女ちゃんがいるのに、お姉さんナンパかあ、次回は楽しみにしてます (2019年12月21日 13時) (レス) id: 5c9701a404 (このIDを非表示/違反報告)
にー - 突然すみません!ここのお話とは関係ないのですが名探偵コナンはいつ頃更新されますか?教えてください (2019年12月7日 9時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2019年11月29日 19時