4話 ページ1
床には盗み出されたテストの答案がばらまかれ鶏の血が撒き散らされていた。
美雪「答案って…」
小野「私が担当している数学の答案なの…。だから変な疑いをかけられて……」
一「それで、俺達に犯人を探してほしいってわけですか…」
小野「あなたたちを金田一耕助の孫と世界的推理作家の娘と見込んでお願いしたいの」
必死な様子の先生に、あたしとはじめちゃんは顔を見合わせた。
そしてはじめちゃんがあたしの手から写真を抜き取って見つめる。
一「ただの悪戯にしちゃあ、度が過ぎますね」
『先生、誰かに恨みを買ってるような覚えはないですか？』
あたしがそう言うと先生は眉を下げて悲しそうな顔を浮かべた。
小野「特別クラスの全員から買ってるわ」
そんな先生の様子に何も言えなくて。
あたしたちはただ先生をじっと見つめた。
その後、先生に承諾の意を伝えて夏期講習に参加することになったのだが。
むし暑い中いちいち学校に来て勉強をするというのは気が引けるというもので、あたしとはじめちゃんは特別クラスに通じるドアの所で【特別選抜クラス 夏期講習】と書かれている看板に寄りかかって不貞腐れていた。
一「外はこんなにいい天気だって言うのによ……なんで俺たちまでこんなことしなきゃいけねぇんだよ」
『本当だよ、まったく…』
美雪「調子よく引き受けたのは誰よっ」
そんな美雪の言葉の後に手を強引に引っ張られる。
一「『いててててて』」
美雪「わたしと一緒にいられるだけで、すごぉーく幸せでしょ…!」
美雪に「ハイ!」と背中を押されて特別クラスの方へと押し遣られる。
あたしとはじめちゃんはいやいやため息を吐きながら美雪と一緒にクラスの方へと足を進めた。
そして教室へと辿り着き、美雪がガラリとドアを開けると…そこはまさにカオスと呼ぶにふさわしい場所で、あたしとはじめちゃんと美雪は思わず驚いて足を止めた。
テキストを机いっぱいに置いて勉強をする人たちに、はじめちゃんが自分の体を抱きしめながら「なんだよコイツら…」と溢す。
あたしも思わず寒気がして腰に巻いていたカーディガンを羽織ろうとするも、美雪もちょっと恐怖を感じたのかあたしの方へと身を寄せて来たので羽織るのをやめた。
そして視線を黒板の方へとずらすと、【ヤメチマエ!ニワトリ殺し】と書かれているのを眉を寄せながらあたしたちは見つめた。
すると、美雪の後ろから誰かが入ってきたので、思わず体を避ける。
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セレーナ - この作品も面白いわ^ ^名探偵コナンと暁のヨナの作品を早く更新して欲しいわ。頑張って (2020年2月8日 1時) (
レス) id: a3d3399358 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああ、もうはじめちゃんは、彼女ちゃんがいるのに、お姉さんナンパかあ、次回は楽しみにしてます (2019年12月21日 13時) (レス) id: 5c9701a404 (このIDを非表示/違反報告)
にー - 突然すみません！ここのお話とは関係ないのですが名探偵コナンはいつ頃更新されますか？教えてください (2019年12月7日 9時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年11月29日 19時
