13話 ページ10
美雪とはじめちゃんが警部に付き添って警察署に向かうのを見送って、あたしは約束をしていた空と後輩の"サラ"ちゃんと一緒にテニスコートへと来ていた。
一緒に行きたかったけど、さすがに約束を無化にするわけにはいかないしね。
テニスウェアの空と制服姿のあたしがネットを挟んで向かい合い、サラちゃんは石段でそれを見守る。
あたしが持つこのテニスラケットはサラちゃんから貸してもらったものだ。
空「手加減しないわよ？A」
『望むところ!!』
空からのサーブを打ち返して、ラリーがしばらく続く。
点が入ったら、入れ返されての繰り返しで、約1時間ずっと打ちっぱなしだ。
クッソ、動きやすいようにもう少しスカート短くしとけばよかった。
パンッと思い切り打ち返したボールが空がいる位置とは逆の位置の地面についたのを見てあたしはガッツポーズをした。
『よっしゃ!現役テニス選手に勝利〜!!』
サラ「すご〜い!A先輩!」
空「まったく…。運動神経良すぎじゃない？」
ニヒヒッと笑みを浮かべてテニスラケットをサラちゃんに渡して代わりに渡されたタオルで汗を拭う。
空も持参したタオルで汗を拭くのを横目に、あたしはスカートを折った。
サラ「A先輩、だいた〜ん」
『あっついんだもん』
空「動きやすい服、持ってくればよかったでしょ？」
『荷物多くなるからやだ』
首元のリボンも外して、胸ポケットに入れる。
ボタンを第2まで外して、パタパタと胸元の服を掴みながら風を送っていると、
「さーちゃん!」
声を掛けられて見上げると、美雪とはじめちゃんが此方を見ていた。
どうやら戻ってきたみたいだ。
空「ほら、お迎えよ？」
『わかってるって』
サラ「それじゃぁ、また!A先輩!」
手を振るサラちゃんと空に振り返して、美雪とはじめちゃんの元へと駆け寄る。
仁藤が殺された部屋へと向かう途中、あたしははじめちゃんから小野先生が犯人を庇っていることを聞かされた。
はじめちゃんが何を訊いても、小野先生はずっと黙っていたらしい。
小野先生がねぇ…。
何故か話してる時、はじめちゃんはあたしと目を合わせてくれなかった。
首を傾げるあたしの横で美雪がため息を吐く。
美雪「(さーちゃん、気付いてないんだろうなぁ。運動後で顔が赤くて、第2ボタンまでボタンをはずしてるさーちゃんの姿をはじめちゃんが見れないってこと)」
『何さ、美雪』
美雪「別に〜？」
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セレーナ - この作品も面白いわ^ ^名探偵コナンと暁のヨナの作品を早く更新して欲しいわ。頑張って (2020年2月8日 1時) (
レス) id: a3d3399358 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああ、もうはじめちゃんは、彼女ちゃんがいるのに、お姉さんナンパかあ、次回は楽しみにしてます (2019年12月21日 13時) (レス) id: 5c9701a404 (このIDを非表示/違反報告)
にー - 突然すみません！ここのお話とは関係ないのですが名探偵コナンはいつ頃更新されますか？教えてください (2019年12月7日 9時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年11月29日 19時
