26話 ページ23
翌日。
学校へと登校中、あたしとはじめちゃんと美雪は3人で何とも言えぬ顔で歩いていた。
昨日のことが頭から離れないのだ。
美雪「よく考えてみると、みんな学歴社会に歪められた犠牲者だったのかもね」
一「ああ…イジメてた奴等も本当は被害者だったのかもな」
『……成績なんかじゃ人間の本当の価値なんてわかんないもんね』
スポーツバッグの紐をぎゅっと握ってあたしは勇気を出した。
『はじめちゃんだって成績良くないけど、いっぱいいいとこあるもんね。あたし…そんなはじめちゃんのこと…!』
ついに言おう!と決めてはじめちゃんのいる隣を振り返る…が、彼の姿はいつの間にかいなくなっていた。
『あれぇ？』と声をあげるあたしの肩を美雪がトントンと遠慮気味につつく。
美雪「さーちゃん。はじめちゃん…あそこにいるわよ」
美雪は前の方を指指した。
その方向に視線を向けると、美人なお姉さんの犬とじゃれついているはじめちゃんの姿があって、あたしは目を細めた。
あいつ、人が勇気出して言おうとしてるときにいつもいつもいつもいつも……ッ!!
一「可愛いですねぇ。電話番号は？電話番号!」
ただお姉さんの電話番号が欲しいだけじゃないっ!!
犬を使ってナンパもどきをおこなっているはじめちゃんに向かってズンズン向かっていくと、その彼の首根っこを掴んで引っ張り上げた。
一「おおっ!?」
『夏期講習遅れますよ』
ニコリと笑ってそんなこと言うあたしにはじめちゃんは「今はそれどころじゃないんだよ」と声をあげるが、構わずあたしは彼の首根っこを引っ掴んで苦笑を溢してため息を吐く美雪と共に歩き出した。
はじめちゃんはその間もぎゃあぎゃあ騒いでいたが。
一「お姉さーん、電話番号を……!」
『何言ってんのよ、バカ。あんた番ケツから数えた方が早いんだからねっ!落第したくなかったら少しは成績あげなさい!!』
一「お姉さーん!!」
『うるさーい!!』
美雪「はじめちゃん、ほんとバカ……」
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セレーナ - この作品も面白いわ^ ^名探偵コナンと暁のヨナの作品を早く更新して欲しいわ。頑張って (2020年2月8日 1時) (
レス) id: a3d3399358 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああ、もうはじめちゃんは、彼女ちゃんがいるのに、お姉さんナンパかあ、次回は楽しみにしてます (2019年12月21日 13時) (レス) id: 5c9701a404 (このIDを非表示/違反報告)
にー - 突然すみません！ここのお話とは関係ないのですが名探偵コナンはいつ頃更新されますか？教えてください (2019年12月7日 9時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年11月29日 19時
