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32話 ページ16

その後、警部たちが手配したクルーザーに乗って島を出る。
佐木君と真壁君と美雪が船尾の上の方で腰掛けて島を見送るのを尻目に、あたしは船尾でずっと島を見詰め続けているはじめちゃんの隣に立った。
そして手すりに両腕を置く。



『あれが……全てお芝居の中の出来事だったらよかったのにね…』



あたしがそう言うとはじめちゃんはあたしの横顔をじっと見つめてから体を反転させて船尾の柵に寄りかかった。



一「ただのお芝居じゃねぇか…」



いつもの明るいはじめちゃんの声ではなく、意気消沈したような声でそう言う。



一「もっと大事な物があるのにな…」



あたしは彼の顔をただ見つめるだけだった。

何と言っていいのかわからない。
だけど…何か言わなければいけなくて、あたしははじめちゃんの言葉に頷いた。



『はじめちゃん…オペラ座の怪人のラスト知ってる?』



多分知らないだろうけど。


はじめちゃんがあたしの方へと顔を向けたので、あたしはそれから視線を逸らして再度島を見つめた。



『最後怪人はね……誰も恨まないでクリスティーヌを愛しながら死んでいくの…。きっと怪人は天国へ行けたのよ』



あたしはそう言って持っていた一本の赤いバラをはじめちゃんに笑顔で見せると、はじめちゃんが見守る中、海へと投げた。


感動のフィナーレへ。


それをじっと見つめるはじめちゃんを見て、あたしは笑みを浮かべると、



『はじめちゃん…元気出して』



そう言ってはじめちゃんに抱き着いた。
その瞬間はじめちゃんは「わおっ」と声を上げてあたしの腕から抜け出すと、船尾の瀬戸際…来た時にサーフィンをしていた場所に下りると、そこを横に移動したりしながら逃げ出した。
さすがに危ないので止めようとあたしははじめちゃんに手を差しだすが、はじめちゃんはそれからも逃げる。



『ちょ、はじめちゃん危ないよ!』


一「やめなさい!やめなさいっ!」


『やめなさいじゃなくて!』



そんなあたしたちの様子を見ていた美雪と真壁君と佐木君から笑いが零れる。



美雪「まったくもう…さーちゃんもはじめちゃんも何時になったらくっつくのかしら」


真壁「あの様子じゃまだ先だろうな」


佐木「ですね」

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- それに、夢主の言い方もなんか‥。一人称も「あたし」って‥ぶりっこって感じの女子って感じで‥。初期は見てないですけど‥。これ、見て、見る気萎えました。 (2022年4月30日 17時) (レス) id: 111bb78a66 (このIDを非表示/違反報告)
- 誤字もあるし‥。はじめちゃんが言ってる台詞も夢主さんが言っててなんか‥。やっぱり、はじめちゃんが言ってる台詞ははじめちゃんが言ってるからいいんであって夢主が‥ってなると‥なんか‥。 (2022年4月30日 17時) (レス) id: 111bb78a66 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - +さん» 夢主の一人称はあたしで統一しているつもりですが、どこかに誤字がありましたか?読みにくいのは申し訳ございません。これでも書き方を変えたのですが。まだ読みにくいですか? (2022年4月28日 17時) (レス) @page1 id: 47ec2d84ad (このIDを非表示/違反報告)
+ - 夢主の一人称、「私」なのか「あたし」なのかどっちですか?私だったりあたしだったりと読みにくいです。どっちかにしてください。間をもう少しあけてみては?読みにくいです。 (2022年4月27日 17時) (レス) id: 3cf6d2002d (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - 面白いです。初期のは無かったので凄く嬉しいです。お忙しいと思いますが更新頑張って下さい。 (2020年6月5日 11時) (レス) id: b4494ecc1e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2019年10月12日 19時

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