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夜風に靡く髪を抑えながら目の前の柵に両腕を置いて眼下に見える町並みを見下ろす。
多々良「ほら。星も町の光も綺麗だろ」
私の右側では多々良が新しく買ったカメラを回して夜景を撮っており、左隣では尊が煙草を吸いながら夜景を見下ろしていた。
上着を着てきたけどちょっと寒くて思わず体を震わすと、それを見た尊が私の手を握って自分の上着のポケットに入れてくれて多々良はマフラーを私の首に巻いてくれた。
尊「これで寒くねえだろ」
多々良「A、寒がりなんだからもっと暖かい格好しなきゃダメだよ」
『えへへ。ありがとう』
嬉しさに頬を染めて2人を見上げてお礼を告げたら、多々良は頭を撫でてくれて尊は顔をそらしてしまった。
照れ隠しの行動だってわかってるから、頭を撫でられるのも甘受してそっぽを向く尊の手もぎゅっと強く握り返す。
この2人の間は暖かいなあと思いながらマフラーに顔を埋めると、まだ私が寒いと思ったのか2人とも少しだけ私に体を寄せてくれた。
両側から与えられる体温にほっこりとして、私は笑みを浮かべる。
眼下に見えるマンションの部屋や屋上からは赤い光が幾つも見えた。
尊「…あの赤いのはなんだ」
多々良「ん？ああ、あれはタンマツの光だよ。“キャンドル”っていうタンマツを赤く光らせるアプリがあるんだけどその光、すごい遠くからでも見えるんだって」
そういえば、クラスの子がすごいキレイなんだよ!って話してたな。
尊「何に使うんだ」
多々良「あの飛行船に送るサインなんだって」
星が光る夜空に飛ぶ一機の飛行船を多々良は指差した。
多々良「何か辛いことがあった人が“キャンドル”を飛行船に向けると、地上から掬い上げてくれるって都市伝説があるんだよ」
『あれは…』
多々良「うん…第一王権者が乗ってるんだよね。…こうやって夜景を撮ってるとさ、時々“キャンドル”を光らせてる人に会うことはあるよ。その人たちの話を聞くのは好き……かな」
私と尊は多々良に視線を向けた。
彼の視線は夜空へと向けられている。
多々良「…俺たちは普段は俺たちの中で完結してるから、よその人の話を聞くのは別の世界が垣間見えるようでさ」
尊「飛行船に興味あんのか」
多々良「いいや。俺は、あんたたちがいてみんながいる、この地上にしか興味ないよ」
柵に寄りかかりながら私達を見て笑みを浮かべる多々良に、私と尊はフッと笑みを浮かべた。
私達の会話を聞いてニヤッと笑っている少年に気付かずに。
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シルフィ(プロフ) - かなとさん» ちょっと言い過ぎなんじゃないですか？誰だって見落としたりすることはあるんですから違反報告なんてやりすぎです。あなたのその言葉で不快になってる人もいることわかってください。文句しか言わないなら見なければいいじゃないですか (2019年8月23日 1時) (
レス) id: 6da2673d24 (このIDを非表示/違反報告)
シルフィ(プロフ) - この作品大好きです！！これからも更新頑張ってください！応援してます！さきっちさんの作品全部大好きです！ (2019年8月23日 1時) (レス) id: 6da2673d24 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - かなとさん» すいません、此方も色々と忙しい身で更新をしているので見落としてしまう部分もあります。そのつど報告をしてくれるのは大変嬉しいのですが…言葉遣いに気をつけてくださると嬉しいですね。見落としてしまったのはこちらの落ち度なので申し訳ありません (2019年8月23日 1時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - ルールを守る気も、でしたね。すみません。でもいい加減にして下さい (2019年8月23日 0時) (レス) id: b1d25bd6f7 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - ルールを作る気がないようなんで違反報告します。連続だと仕方ないですよね (2019年8月23日 0時) (レス) id: b1d25bd6f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年8月23日 0時
