第14話 「“キング”」 ページ23
-Aside-
『やっぱ、華奈って雨女なんじゃないの!?』
華奈「あはは、華奈もそう思ってた所ー」
出雲のお使いの帰り、アンナと華奈と一緒に歩いていると突然雨が降ってきて、あたしたちは軒下に避難していた。
しばらく待っても止む様子はなく、私と華奈は顔を見合わせた。
『仕方ないか…』
華奈「だね」
アンナ「どうしたの？」
私たちを見上げて首を傾げるアンナの頭にあたしが着ていたバスケのジャージの上着をかぶせる。
今日は私はバスケ部、華奈はテニス部に顔を出して帰りに出雲のところに寄ってそのまま買い物を頼まれて出てきたのだ。
バスケ部に行くために学校に持って行っていたエナメルバッグも出雲のところに置いてきて、財布とタンマツだけ持って出て来たため傘がない。
出雲に連絡を取ろうにもお店で忙しいだろうし、尊は寝てるだろうし、他の皆はさすがに申し訳ないしで連絡をしようとも思わない。
アンナ「サヤカが濡れて風邪ひいちゃうよ」
『そんなにやわじゃないから大丈夫だよ。ほら、行くよ!』
華奈「アンナ、手つないで!」
アンナの手を私と華奈で引っ張ってお店まで全力疾走で走る。
数分後に着いて、本当は裏口から入らなきゃいけないんだけど今はそんなこと言ってられないから表から堂々と入った。
カランと鳴ったベルの音に出雲が営業スマイルで振り向く。
出雲「いらっしゃいま…なんや、Aらか。裏口から入れっていつも言って……って、びしょぬれやないか!」
アンナは私のジャージをかぶせたからそこまで濡れてなくても、私と華奈は雨の中何もかぶらず走ったのでびしょぬれだった。
まあ、華奈はまだジャージの上があったからそこまでだけど、私はもう全身びしょ濡れだ。
出雲「十束、タオル持ってきてくれ!」
多々良「待っててね、3人とも。すぐに持ってくるから」
華奈「『はーい』」
多々良が持ってきてくれたタオルで髪の毛をガシガシと拭きながら、お店の邪魔にならないように2階へと上がる。
部屋へと入ると、ちょうど起きたらしい尊が私たちの姿を見て目を見開いた。
尊「電話すりゃよかっただろ」
『寝てるかなって思ったの〜』
尊の部屋に置いてあるエナメルバッグからタオルを取り出して、アンナの頭からジャージを取ると彼女の頭を拭いてやる。
その間に華奈は先にお風呂に入りに行った。
『アンナ、寒くない？華奈と入ってくる？』
アンナ「久しぶりにサヤカと入りたい」
『ん、了解』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シルフィ(プロフ) - かなとさん» ちょっと言い過ぎなんじゃないですか？誰だって見落としたりすることはあるんですから違反報告なんてやりすぎです。あなたのその言葉で不快になってる人もいることわかってください。文句しか言わないなら見なければいいじゃないですか (2019年8月23日 1時) (
レス) id: 6da2673d24 (このIDを非表示/違反報告)
シルフィ(プロフ) - この作品大好きです！！これからも更新頑張ってください！応援してます！さきっちさんの作品全部大好きです！ (2019年8月23日 1時) (レス) id: 6da2673d24 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - かなとさん» すいません、此方も色々と忙しい身で更新をしているので見落としてしまう部分もあります。そのつど報告をしてくれるのは大変嬉しいのですが…言葉遣いに気をつけてくださると嬉しいですね。見落としてしまったのはこちらの落ち度なので申し訳ありません (2019年8月23日 1時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - ルールを守る気も、でしたね。すみません。でもいい加減にして下さい (2019年8月23日 0時) (レス) id: b1d25bd6f7 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - ルールを作る気がないようなんで違反報告します。連続だと仕方ないですよね (2019年8月23日 0時) (レス) id: b1d25bd6f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さきっち
| 作成日時：2019年8月23日 0時
