ひとりじゃない証 【金田一少年の事件簿】初代実写版

12話 ページ45

翌日。
持ってきていた服に着替えたあたしと美雪は、はじめちゃんと先生と一緒に白い館へと向かった。
どうやら冬木さんが殺されたらしい。
中へと入ると、入り口で警察官の人に「入っちゃダメだ!」と止められた。
それに気づいたらしい刑事さんが此方を向く。



向井「こらぁ!入ってくんじゃねぇ!」



しっしっと追いやられる。
警部さんが見る先には右肩がない冬木さんの死体と荒らされたテーブル。
そしてその前にはテーブルクロスに書かれた、


【復讐は未だ終わらず 五人目のミイラ】


と赤い文字のメッセージ。
見るも無残なその死体の姿に先生は口許を押さえて俯き、美雪はあたしの背中にしがみついた。



一「またか…」



テーブルから落ちた何かを見ている警部にあたしは声をかけた。



『刑事さん!この家にミイラがあると思うんです。それを見せてください』



警部さんたちに連れられて来たのは、箱の中に入れられたミイラの場所で。



剣持「これは…」


小田切「右腕がない」


一「やっぱりな…。冬木さんもミイラと同じ場所が切り取られている」


小田切「誰がなんのためにそんなことを…!」



すると階段の上から「呪いだ!」と叫ぶ声が聞こえた。
上を見ると兜さんと時田さんが此方を見ていた。



時田「あの日の4人は1人残らずあいつに呪い殺されるんだ…!」


兜「バカな事を言うな!!」


時田「お前も殺されるんだ…!」


兜「黙れ!……黙れ黙れ!」



なんだ…？


あたしとはじめちゃんと美雪と先生はその後、教会へと足を運んだ。
教会の扉には紐が張られている。



小田切「あいつってのは誰なんだ……。五人目のミイラっていうのはナニモンなんだ!!」



先生はそう叫ぶとあたしとはじめちゃんを振り返った。



小田切「金田一君、鈴蘭さん……君達の力でなんとか謎を解いてくれ。…若葉のためにも」



あたしは腕を組んだ。



一「ベッドの上の天窓も頭が入るので精一杯だったし、鍵も全部かかっていたし…」


『…どうやって犯人はここなら逃げたんだろう』



その時、上から十字架が落ちてきた。



小田切「危ない!」



間一髪であたしたちは先生に横に押し倒されて無事だった。
「きゃっ」と耳を押さえた美雪にあたしははじめちゃんの服を掴む。
その十字架の裏には、



【これ以上首をつっこむな。さもないと命の保証はない 五人目のミイラ】



赤い文字でそう書かれていた。
それを見てすぐに立ち上がるあたしとはじめちゃん。

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