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尊は隣にいるAを引き寄せて自分の腕の中に納めると、自分たちに向かってくる銃弾を炎でボッボッボッと燃やし尽くした。
「あ…あ」
尊「燃やせ。程々にな」
華奈たちに視線を向けてそう言った尊の腕の中で、Aは彼の胸に摺り寄るとニヤリと微笑んだ。
それを合図に八田ちゃんが一番に腕を上げる。
「「「No blood!No bone!No ash!」」」
血も骨も、灰すら残さず焼き尽くす。
華奈は先に暴れ出す八田ちゃんたちを横目に多々良に自分のそばにいたアンナを預けるとすぐにその中に飛び込んだ。
さあて、暴れようか。
後始末をし、さんちゃんと翔平は手当が終わるとすぐに何処かへと言ってしまった。
先に出ていったさんちゃんを翔平が追いかけていったのだが。
まあ、問題を起こすことはないだろうし、あの2人は放っておいて出雲と華奈と多々良とAはバーでいつものように雑談をする。
華奈とAがあやとりの続きをする横で多々良がカメラで華奈たちを撮り、出雲はカウンターに肘をついて頭を抱えながらため息を吐いた。
出雲「…ったく。青春坊主のおかげでえらい面倒かけられたわ。誰が事後処理すると思ってんやろか」
多々良,華奈「『お疲れさまー』」
ジー…と出雲を撮る多々良と一緒に華奈たちは出雲に声をかける。
そのまま多々良はカメラをジーと店の外で騒いでいるさんちゃんと翔平に向けた。
どうやら戻ってきたらしい。
多々良「結局あの2人、なんだかんだでいいコンビなのかもね」
出雲「はた迷惑な奴らやけどな」
華奈「ほんっとにそれ」
華奈が出雲を振り返ってそう言うと、それを笑って見ていたAは今思い出したという風に多々良に顔を向けた。
『…そう言えば、多々良。次々いろんな趣味に手を出すけど、カメラだけは長く続いてるね』
多々良「うん。思い出を残すのにはなかなか飽きないんだよ」
そう言った多々良の手の中にあるカメラには軽口を言い合いながらも笑い合うさんちゃんと翔平が映っていたのだった。
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かなと - 違反だということを少しは意識して下さい (2019年7月24日 8時) (レス) id: 8e417a7b51 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年7月24日 8時) (レス) id: 8e417a7b51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2019年7月24日 8時