第87話 「あなぐらの民」 ページ39
「キジャ、それは確かなの？」
「はい。ここに…
この中に青龍がいます」
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・
A達はキジャが示した先に向かうと、キジャを先頭に穴の中に入っていく。
「岩を掘り抜いて住んでいるのか」
「へぇ、初めて見たわ。こういう所」
「ちょっと危険だよ。不用意に動きまわるのは…」
周りを見ながら歩くハクとカナの前をずんずんずんと歩くキジャにユンが声を掛けるが、彼はカッと目と口を開いて「構わん!」とひと言。
「俺、あんたの里に侵入して檻に入れられて殺されかけたんだけど」
棘があるように言い方をしてキジャを見るユン。
「もっと慎重に…」
その時、後ろの方からザッと音がした。
振り返ると、垂れ幕から顔を出す無数の人。
「お客人か…」
カナ達ははっと目を見張った。
先頭にいた老人と対峙するユンが心の中で考える。
(ここの住人!?どう出る…!?)
「ここに青龍をつれてまいれ!!」
「「直球すぎだ」」
ずばっと言い放ったキジャにユンとカナは思わず突っ込んだ。
「セイリュウ……」
呟いた老人は周りにいた里の者達と目を合わせた。
何処か不思議な雰囲気にカナは思わず眉を寄せる。
「そのような名の者はここにいません」
「名ではない。龍の血を持つ者だ。
隠さずとも良いから、この方々がお待ちだと伝えよ」
後ろで成り行きを見ていたAとヨナにキジャが手を出して、この方々だと言うと老人は2人はちらと見た。
「……何をおっしゃっているのかわかりませんが…。場所を間違えられたのではないですか？ここは何もない小さな集落です」
老人が話す言葉に耳を傾けていたカナがふと視線に気付いて垂れ幕の方を見ると仮面をつけた者達此方を覗いていた。
「薄気味悪い所ね…」とカナがぼそりと呟くと老人の話を聞いていたキジャが「しかし…」と口を開くがそれを遮るようにAがスッと前に出た。
『ごめんなさい。私達は、人を探して旅していたのだけど、ここではなかったみたい。でも長旅で疲れていてケガをしてる者もいるの』
そう言ってハクに手を向けると、ハクはばっと服を開いて包帯の巻いてある体を見せた。
「はい、今日はサービスだよー」と言っているハクを冷たい目で見るカナ。
『少し休ませてもらっても良いかしら』
「それは…難儀でしたな。見た通り貧しい集落ですので、何のおもてなしも出来ませんが…」
『構わないわ、ありがとう』
その時仮面をつけた者がAの横を通り過ぎた。
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fruit - すごく面白いです。でもセリフを誰が言っているのかわかりにくいです。 (2021年8月13日 21時) (
レス) id: 80d0b24791 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ?(プロフ) - 面白すぎて眠れません笑これからも頑張って下さい！ (2018年11月29日 2時) (レス) id: 20429ecf64 (このIDを非表示/違反報告)
あーさー - めっちゃ面白いです！ 暁のヨナを書き終わったら、FAIRYTAILの原作沿いでグレイ落ち書いてほしいです！笑 (2018年8月3日 15時) (レス) id: 3e9f6fbfb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2018年7月27日 19時
