251話 『気付いて』 ページ7
NOside
『ぼくは……僕はここだよ……!!』
アスナ「わたしは……わたしはここだよ……!!」
二人は声の限りに叫んだ。
アスナ「『ここにいるよ……!!アイくん/ユイ……!!』」
それにーーーあの世界で出会った《娘/息子》がいるということは、きっと《彼》もそこにーーー。
アスナ「……シュンくんーー!!」
『……キリトくんーー!!』
こちらの声が届いているかどうか解らなかった。
二人は咄嗟に鳥籠を見回した。何か、声以外に自分たちの存在を知らせる手段はーーー。
だが、この鳥籠にあるオブジェクトは全て位置情報をロックされており、何一つとして格子から外に出すことができないのは確認済みだった。
はるか以前に、ティーカップやクッションを落として下界のプレイヤーにメッセージを送ろうと試み、挫折していた。二人は焦燥に駆られながら金の格子をきつく握り締めた。
いやーーー。
ある。たった一つ。以前はこの場所に存在しなかったもの。イレギュラーなオブジェクト。
ランカはベッドに走り寄ると、枕の下からそれを摑み出した。小さな銀色のカードキーだ。
再び格子の前に戻る。カードを握った右手を、恐る恐る差し出す。以前なら、ここで眼に見えない壁に阻まれてしまったのだが。
アスナ「『……!!』」
右手は、何の抵抗もなく檻から外に出た。
クリアシルバーのカードが、陽光を反射してきらりと輝く。
ーーーキリトくん……気付いて……!!
祈りながら、ランカは躊躇なく手を開いた。音も無く宙に舞ったカードキーは、きらきらと光を振り撒きながら一直線に雲海目指して落下していった。
252話 『破壊衝動』→←250話 『行かなきゃいけないんだ』
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闇月 - 面白かったです！できれば描かれなかった場面等も番外編として書いていただけると幸いです！ (1月19日 7時) (
レス) id: 089480a605 (このIDを非表示/違反報告)
高橋 - こんにちは！高橋と申します！！この作品本当に何回読んでも飽きません!どうかオーディナルスケールのも書いてほしいです!いつでも待ってます!これからも頑張って下さい! (2022年9月11日 22時) (レス) id: 1dbf6b758f (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - 一気読みしました！ 今ある作品が完結してからでもガンゲイルオンライン書いてほしいです！ (2020年8月13日 19時) (レス) id: af6a216dc9 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - 一度ならず二度までも読破してしまいました(笑)オーディナルスケールは内容はあまり知らないけどアリシゼーションとアリシゼーションブレイディングは大体知ってるのでアリシゼーション編を書いてほしいなぁです！ (2020年7月4日 10時) (レス) id: 7610968079 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 是非、オーディナルスケール編も読んで見てみたいです。面白かったです。 (2019年10月31日 0時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2018年7月1日 22時
