246話 『24時間監視』 ページ2
Noside
狂おしく絶叫するが、ナメクジの触手はわずかにも緩まない。
「だめだよぉー、ボスに殺されちゃうよ。それよりさぁ、君たちもこんな何もないとこにずーっといたら退屈するでしょ？一緒に電子ドラッグプレイしない？ぼくも人形相手はもう飽き飽きなんだよねぇ」
言葉と同時に、冷たく湿った触手は二人の頬を撫でた。
アスナ「やっ……やめて!!」
『なにを……!?』
必死に抗おうとするが、ナメクジは次々と新たな触手を伸ばしてくる。それらは二人の腕や脚の素肌を撫でまわし、徐々にワンピースの中に侵入を開始した。
全身をまさぐられる不快な感覚に耐えながら、二人は体の力を抜き、抵抗する気力を失ったかのように装った。調子に乗った触手の一本がランカの口に近づいてくる。それが唇に触れた瞬間ーーー。
さっと顔を上げると、ランカは触手に思い切り噛み付いた。
「ぎゃっ!!いだだだだだ!!」
悲鳴を上げるナメクジに構わず、容赦なく歯を食い込ませる。
「やっ、やめっ、いだっ、わかった、わかったから!!」
服に潜り込んでいた触手が撤退するのを確認し、ランカは口を開いた。痛めつけられた触手がぴゅるっと引っ込んでいく。
「いてて、ペインアブソーバ切ってたの忘れてたよ……」
ナメクジが眼柄を引っ込めて呻いていると、その傍らに光の柱が立ち上った。効果音とともにもう一匹のナメクジが出現する。
「……？お前何やってんの？」
「なんでもないっす。それよりボスは何だって？」
「怒り狂ってたよ。すぐにラボの上の鳥籠に戻して、ドアのパス変えて24時間監視しとけだとさ」
「ちぇっ。せっかく楽しめると思ったのになぁ……」
アスナとランカは失望のあまり目の前が暗くなるのを感じた。千載一遇のチャンスが指の隙間からこぼれ落ちていく。
「せめて、テレポートじゃなくて歩いて戻ろうよ。もうちょっと感触を味わいたいし」
「好きだねぇ、お前も」
二人を縛り上げているほうのナメクジは、脚の無い体をぬるりと動かし、格納室の入り口のほうに向き直った。二匹の視線が一瞬外れた瞬間、ランカは素早く右足を伸ばした。コンソールのスリットに差し込まれたままのカードキーを、指先で挟んで抜き取る。
同時にウインドウが消滅したが、ナメクジたちはそれに気づかなかったようだった。体を海老のように反らし、つま先のカードを、体の後ろに縛られた手の中に移動させる。
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闇月 - 面白かったです！できれば描かれなかった場面等も番外編として書いていただけると幸いです！ (1月19日 7時) (
レス) id: 089480a605 (このIDを非表示/違反報告)
高橋 - こんにちは！高橋と申します！！この作品本当に何回読んでも飽きません!どうかオーディナルスケールのも書いてほしいです!いつでも待ってます!これからも頑張って下さい! (2022年9月11日 22時) (レス) id: 1dbf6b758f (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - 一気読みしました！ 今ある作品が完結してからでもガンゲイルオンライン書いてほしいです！ (2020年8月13日 19時) (レス) id: af6a216dc9 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - 一度ならず二度までも読破してしまいました(笑)オーディナルスケールは内容はあまり知らないけどアリシゼーションとアリシゼーションブレイディングは大体知ってるのでアリシゼーション編を書いてほしいなぁです！ (2020年7月4日 10時) (レス) id: 7610968079 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 是非、オーディナルスケール編も読んで見てみたいです。面白かったです。 (2019年10月31日 0時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2018年7月1日 22時
