【名探偵コナン】 双子は美少女で名探偵と怪盗!? から紅の恋歌

5話 ページ5

小五郎「で、俺はこの験担ぎ夫婦と3人で話せばいいのかぁ？」

小五郎が興味なさげに訊くと、未来子は「いいえ」と答えた。

未来子「奥さんの皐月さんは三年3前に病気で亡くなりになって、今日対談なさるんは阿知波会長だけです」

小五郎「そ、そうか……」

小五郎は残念そうに肩をすくめた。
何となくしんみりした雰囲気になったとき、コナンが「ねぇねぇ」と資料の写真を指差した。

コナン「この阿知波さんの横に必ず写ってる、すご〜く強そうな人は誰？」

最初に見た写真や皐月と一緒に写っている写真にも、阿知波のそばには目つきの鋭い男が写っている。

平次「ああ、その人は阿知波会長の秘書やった海江田藤伍や」

平次が男の名前を告げた。

平次「阿知波不動産の裏の部分を一手に引き受けてきた切れモンらしいが、今は秘書を辞め、どこにおるんやら……」

未来子「ちょっと服部君!」

突然、未来子が声を荒げた。

未来子「そんな根も葉もないこと言うんはやめて!皐月会の会長に裏なんてあらへん!!」

和葉「そうや、平次!」

激しく怒る未来子と和葉を、平次は「まぁまぁ」となだめた。

平次「そうゆう噂や、噂」

すると、スタジオの入り口の方からスタッフの叫ぶ声がした。

「会長入りまーす!!」

スタッフに案内された阿知波がスタジオに入ってきた。
秘書やボディガードを従えて、セットの方へと歩いていく。

未来子「阿知波会長や。挨拶せな」

未来子は椅子から立ち上がり、阿知波のもとへ駆け寄っていった。
すると、一足先に阿知波に歩み寄ったプロデューサーが頭を下げた。

「会長、本日はよろしくお願いします」

阿知波「ああ、こちらこそよろしく頼むで」

阿知波は挨拶すると、組まれたセットをチラリと見た。

阿知波「確か今日は矢島君と紅葉君によるデモンストレーションと、あとは対談やったかな」

プロデューサーは「ええ」と答え、セットの正面に置かれたガラスケースを手で示した。

「オンエア時には、先週矢島さんのご協力で収録させていただいた皐月会のかるた特集も入れ込んで、全国にかるたの魅力をアピールさせていただきます」

阿知波「おぉ、すでに皐月会のかるたも展示してあるんか!ではしっかり頼むで」

「はい!」

プロデューサーは深々と頭を下げた。

二人のやりとりをスタジオの隅から見ていた和葉と平次は、

和葉「すごい貫禄やなぁ」

平次「ああ。さすが浪花の不動産王や」

としきりに感心した。

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