【名探偵コナン】 双子は美少女で名探偵と怪盗!? から紅の恋歌

39話 ページ39

平次「わあぁぁ〜〜」

コナンと愛梨がヘルメットをかぶってバイクの後ろに乗ると、突然、平次がブルブルッと身震いした。

コナン「どうした、服部？」

平次「いや、何かわからへんけど、今、背筋に冷たいもんが走ったんや」

愛梨「風邪でもひいた？」

平次「風邪？そないなかわいいもんやないわ。もっと禍々しいもんや……」

平次が両腕をさすっていると、ホテルの地下駐車場から覆面パトカーが出て来た。

コナン「おい!来たぞ!!」

コナンに言われて、平次はバイクのエンジンをかけた。
覆面パトカーの後を車が三台続いて出てきて、最後に別の覆面パトカーがついていく。

平次「阿知波会長……大岡紅葉……そして、関根。全員、お揃いやな」

平次はエンジンをふかし、ホテルの敷地から出ようとする車の後を追った。
覆面パトカーたちが左に曲がって一般道路に出ると、先の信号が赤になった。
前の車がスピードを緩めて次々と停まり、覆面パトカーたちも順に停止していく。
そのとき、道路脇の街路樹に身を潜めていた黒い人物が、持っていた起爆スイッチを押した。

ドオオオオォォン!!

轟音と共に関根の車の窓が吹き飛び、車体が跳ねた。
前後に停まっていた車も爆風に煽られ、平次とコナンと愛梨もバイクから吹っ飛ぶ。
宙に舞い上がった関根の車は、紅葉のロールスロイスの上に落下した。

紅葉「きゃあああ!」

強い衝撃が紅葉を襲い、メキメキと音を立てて車の天井が潰れていく。
地面に倒れたコナンと愛梨と平次は、すぐに起き上がって爆発した車の方を振り返った。

愛梨「関根の車が……」

紅葉の車のそばで横転した関根の車は炎に包まれ、黒煙がもうもうと上がっていた───。





車爆発事件の後、コナンと愛梨と平次は阿知波と共に大阪府警本部の会議室に来ていた。
会議用テーブルの奥に平蔵と遠山が座り、ホワイトボードの前に大滝が立っている。

平蔵「で、関根さんの容態は？」

平蔵がたずねると、大滝は険しい表情で答えた。

大滝「病院からの連絡やと、まだ意識が戻らんようです。助かるかどうかは五分五分やそうで……」

コナンと向かい合わせに座った阿知波が顔を上げた。

阿知波「爆発に巻き込まれた大岡君は大丈夫やったんでしょうか？」

大滝「ケガはなかったみたいですが、念のため運転していた伊織さんと一緒に病院で検査を受けてもろてます」

大滝が答えると、平蔵は顔を上げて阿知波を見た。

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