【名探偵コナン】 双子は美少女で名探偵と怪盗!? から紅の恋歌

29話 ページ29

添付されていたデータをクリックすると、血まみれのかるた札の画像が何十枚も表示された。

哀「爆弾事件に巻き込まれたと思ったら、今度は血染めのかるた札？」

愛梨『その中から被害者が握りしめていた札を突き止めてほしいの。哀、そういうネチネチ組み立てるの得意でしょ？』

哀「ネチネチねー……あ!」

灰原はかるただらけの画像の中に、一枚だけ男性の写真があるのに気付いた。
それは紅葉のパスケースに入っていた写真だった。

哀「一枚だけ人物写真が入ってるけど」

愛梨『ああ、ついでにその人についても調べてくれない？』

哀「この人もかるたがらみ？」

愛梨『まあね。私と新一はそうにらんでる』

灰原はハァ……と息をついた。

哀「とにかく、やってみるから少し時間をちょうだい」

愛梨『サンキュー、頼りにしてるよ。じゃあね』

哀「あ、ちょっと、博士が───」

言い終わらないうちに電話が切れて、前にいた阿笠博士がガッカリしてため息をついた。





愛梨が電話を切ると、バイクの前で座っていたコナンと平次が立ち上がった。

平次「そうなると、狙われてるんは皐月会の主要メンバーやな」

愛梨「うん、マークすべきは2人」

コナン「阿知波さんはオレたちが見張る。確か、宿泊するホテルが一緒のはずだ」

平次「ほんなら、オレは大岡紅葉や」

そのとき、ヘッドライトの光が迫ってきて、三人の目の前で車が停まった。
門の前に立っていた警官がすかさず走り寄る。

「ちょっとちょっと!何ですかあなたは？」

「皐月会のもんや。通してくれ」

車から降りてきた男が門へ向かおうとすると、警官が慌てて止めた。

「待ってください。今、確認を取りますんで!」

すると、門から出て来た阿知波が男の名を呼んだ。

阿知波「関根君!今まで何をしとったんや？何度も連絡したんやぞ」

関根「すんません、会長」

関根は警官の間をすり抜けて阿知波に駆け寄った。

関根「ゆうべ深酒してもうて、携帯の充電切れにも気づかんと、寝てしもたから……」

「まったく」とあきれる阿知波のもとに小五郎と綾小路がやってきた。

関根「いやぁ、目ェ覚ましたらニュースでテレビ局が爆発したとか言うてるし、会に連絡したら会長は矢島のところでボクを捜しとる言うし、慌てて来たら何やこの騒ぎやし……」

ペラペラと早口でまくし立てる関根を、コナンと愛梨と平次は険しい目で見つめる。

関根「こない警察が集まって、矢島はどないしましてん？」

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