51話 ページ1
コナンは愛梨と繋がる左手を見て、右手でベルトの射出ボタンを押した。
バックルから飛び出したサッカーボールをキック力増強シューズで思い切り蹴る───!
コナン「行っけえええええーーー!!」
エンジンが爆発して大きな炎が噴き出した。
炎の中から飛び出したボールは夜空を一直線に突き進み、高速で落下するカプセルに迫る───。
巨大な二つの物体が激突した瞬間───夜空に鮮明な光が放射状に広がった。
カジノタワーの上空に、大輪の花火が咲く。
カジノタワーのエレベーターホールでは、詰め寄せていた人々がパニックになってなだれのように動き出した。
その人なだれに蘭が押されて、小五郎たちから離れていく。
蘭「お父さーーーん!!」
小五郎「蘭!」
(……蘭……!!)
爆炎の中をコナンと共に落ちていきながら、愛梨は強く想った。
その瞬間、車から飛び出してきた安室がコナンの襟首と愛梨の手首を宙でつかんで抱き寄せた。
同時に拳銃を構えて国際会議場の大屋根を囲むガラスの壁に銃弾を放つ。
ダンッ、ダンッ、ダンッ───。
二人を抱えた安室はヒビの入ったガラスに飛び込んだ。
安室「ぐっ!」
割れたガラスが安室の肩を裂き、鮮血が飛び散る。
傾斜したガラス張りの大屋根に着地した三人は、そのまま滑り落ちていった。
爆発で軌道を変えたカプセルは、カジノタワーの展望台の端に直撃し、展望台の下端とタワーを取り巻くように張られたワイヤーの一本を破壊した。
そしてその先の海面に着地し、巨大な水柱が立ち昇る。
切れたワイヤーが高く飛び跳ね、猛烈なスピードで他のワイヤーに巻き付いた。
引っ張られたワイヤーが揺れて地面から抜けたかと思うと、避難者が集まっていたタワー前の広場を飛び越え、無人のコンビニに落ちた。
国際会議場の大屋根に滑り落ちたコナンと愛梨は、起き上がるとすぐにメガネのレンズとピンをズームアップしてカジノタワーを見た。
展望台の下端とワイヤーが何本か切れて煙が出ていたが、おそらく中にいる人たちは無事だろう。
フゥ……と息をついて、床についた手を見る。
愛梨,コナン「ん?」
手には血がついていた。
安室「後はこっちで処理する。君たちもすぐに行くんだ」
振り返ると、ガラス張りの大屋根に左肩を抑えた安室が立っていた。
周囲にはガラス片が錯乱し、血が点々と広がっている。
コナン「まだ謎は解けてないよ」
立ち上がった二人は、安室と向き合った。
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ちゅん(プロフ) - とても面白かったです!!!ラストの安室さんとの絡み凄く好きでした!もっと安室さんとの絡みみたいです笑笑 (2022年4月28日 23時) (レス) @page3 id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
十六夜の夜に咲き誇る華(プロフ) - 次回作のから紅の恋歌楽しみにしています! (2018年9月2日 11時) (レス) id: 25ecde7308 (このIDを非表示/違反報告)
アニメLOVE - この作品大好きです!次回作楽しみにしてます! (2018年9月1日 22時) (レス) id: 539a424d8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2018年9月1日 19時